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【労務】保険料調整制度とは?会社が知っておきたい2026年の新制度

2026年10月04日 08:33

対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問

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パートさんを社会保険に入れたら、手取りが減るから勤務時間を減らしたいと言われた。

そんな経験がある会社は少なくないと思います。

社会保険に加入すれば、健康保険や厚生年金保険の保障は手厚くなります。

一方、従業員から見れば、これまで給与から引かれていなかった社会保険料が控除されることで、

目先の手取りが減ります。

その結果、これ以上働くと社会保険に入るから勤務時間を減らしたい。という就業調整が起きることがあります。

人手不足で困っている会社にとっては、かなり厄介な問題です。

そこで2026年10月から始まったのが、「保険料調整制度」です。

ただし、この制度はパートの社会保険料が安くなる新制度らしい程度で処理すると危険です。

対象事業所、対象従業員、利用期間、給与から控除する社会保険料、会社負担分の処理など、確認すべき

ポイントがいくつもあります。今回は、会社側が最低限押さえておきたいところを紹介します。

保険料調整制度とは

保険料調整制度は、新たに健康保険・厚生年金保険の加入対象となる短時間労働者について、事業主が社会保険料を

一時的に追加負担し、従業員本人の保険料負担を軽減する制度です。

2026年10月から開始されました。

制度を利用すると、対象となる短時間労働者について、通算3年間、健康保険料・厚生年金保険料の本人負担を軽減

できます。

ここで会社として気になるのが、「会社が余分に社会保険料を払うのか?」という点だと思います。

事業主はいったん軽減分を追加負担しますが、その追加負担分は後の保険料から調整されるため、制度上、最終的に

事業主が納付する社会保険料が増える仕組みではありません。

厚労省によると、原則として3か月後分の保険料から追加負担分が差し引かれます。

また、本人負担を軽減したからといって、従業員が将来受け取る年金額がその分減る仕組みでもありません。

では、どの会社でも使えるのか

ここが最初の注意点です。

すべての会社が2026年10月から自由に利用できる制度ではありません。

2026年10月1日以降では、一定の要件を満たして任意特定適用事業所となった事業所などが対象となります。

さらに2027年10月以降は、社会保険の適用拡大によって新たに特定適用事業所となる会社も順次対象になります。

つまり、うちにもパートがいるから使えるでは判断できません。

まず会社そのものが制度の対象になるのか、ここを確認する必要があります。

対象になる従業員にも条件がある

会社が制度対象だからといって、全従業員の社会保険料が軽減されるわけでもありません。

対象となるのは、短時間労働者として健康保険・厚生年金保険に加入する人で、標準報酬月額が

12万6,000円以下の人です。

さらに重要なのが、対象者の中から会社が好きな人だけ選んで利用する制度ではないということです。

制度を利用する事業所では、要件を満たす対象被保険者に制度が適用されます。

ここを曖昧にしたまま給与計算を始めると、Aさんは軽減しているのにBさんは通常控除

といった処理について、本当に正しいのか確認が必要になるケースも出てきます。

社会保険料はどれくらい軽減されるのか

軽減割合は一律ではありません。標準報酬月額によって変わります。

たとえば制度利用1~2年目では、日本年金機構の資料によると標準報酬月額8万8,000円以下の場合は25%、

9万8,000円なら20%、10万4,000円なら14%など、段階的に軽減割合が設定されています。

3年目になると、軽減割合は1~2年目の半分になります。

つまり、対象者なら全員同じ金額を引けばいいという話ではありません。

給与計算では、標準報酬月額はいくらなのか。何年目なのか。健康保険料はいくらなのか。

厚生年金保険料はいくらなのか。対象外となる保険料はないか。

こうした確認が必要になります。

なお、賞与にかかる保険料、介護保険料、子ども・子育て支援金は保険料調整制度の対象外です。

会社が一番注意したいのは「制度を知っているか」ではない

私はここが一番重要だと思っています。

2026年以降、会社が確認すべきなのは、保険料調整制度という制度を知っていますか?ではありません。

問題は、社会保険と給与計算が、新しい制度に合わせて正しく動いているかです。

たとえば、

・社会保険の加入対象者を正しく判定できているか
・短時間労働者の労働時間を正しく把握できているか
・標準報酬月額を正しく管理できているか
・対象者の本人負担額を正しく計算できるか
・従業員に制度内容を説明できるか
・適用拡大によって今後加入対象になる従業員はいないか

ここまで確認する必要があると考えます。


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社会保険の適用拡大は「総務だけの問題」ではありません

社会保険の適用拡大を、また総務の仕事が増えただけで終わらせるのは少しもったいないと思います。

短時間労働者の社会保険加入は、採用、勤務時間、人件費、手取り額、従業員への説明、シフト、給与計算

そして人材定着まで関係します。

たとえば、社会保険料が増えることだけ説明して、「手取りが減るなら勤務時間を減らします」

と言われてしまえば、人手不足がさらに進む可能性があります。

逆に、社会保険に加入した場合の保障、保険料調整制度による負担軽減、今後の働き方、手取りへの影響、

会社として用意できる勤務時間、こうしたことを整理したうえで説明できれば、従業員との話し合いも変わります。

制度改正への対応は、単なる届出業務ではありません。人の働き方をどう設計するかという労務管理そのものです。

秋山社会保険労務士事務所では、給与計算と社会保険をまとめて確認しています

秋山社会保険労務士事務所では、「今の給与計算、本当に合っていますか?」

という視点から、給与計算セカンドオピニオン・労務監査・月次顧問を行っています。

給与計算セカンドオピニオンでは、単に計算結果を見比べるだけではありません。

社会保険料の控除、標準報酬月額、残業単価、最低賃金、勤怠集計、雇用契約、各種手当の扱いなど

給与計算の前提となっている部分から確認します。

新制度が始まるたびに総務担当者がネットで調べ、給与ソフト会社に聞き、日本年金機構の資料を読み、それでも判断に迷う。その時間も会社にとってはコストです。

しかも、間違いが数か月積み重なれば、後から給与を修正したり、従業員へ説明したりする負担はさらに大きくなります。

「何か起きてから社労士に相談する」のではなく、「何か起きる前に一度確認する」。

2026年の制度改正を機に、社会保険と給与計算を一度点検してみてはいかがでしょうか。

秋山社会保険労務士事務所では、給与計算セカンドオピニオン、労務監査、月次顧問のご相談を承っています。

「うちが保険料調整制度の対象になるか分からない」

その段階からでも大丈夫です。

会社の人数、パート・アルバイトの働き方、社会保険の加入状況などを確認しながら整理します。

制度を知っている会社と、制度を正しく運用できている会社は別物です。

少しでも気になるところがあれば、お問い合わせください。


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