【労務】規程と給与計算を一緒に見れば矛盾が見つかります
2026年10月08日 08:24
対応地域:全国対応
主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府
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秋山社会保険労務士事務所
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就業規則もあり賃金規程もある。毎月きちんと給与計算もしている。
それでも、規程と実際の給与計算を横に並べて確認すると、これ、規程と違う計算をしていますね。
ということは珍しくありません。給与計算だけを見ていても気づかない、規程だけを読んでいても気づかない。
両方を一緒に見るから、初めて矛盾が見えてきます。
例えば・・・
賃金規程には、「役職手当 主任○円、係長○円」と書いてある。
ところが給与データを見ると、同じ役職なのに支給額が違う人がいる。
あるいは規程では、「○○業務に従事する者に手当を支給する」
となっているのに、誰が対象なのか社内でもよく分からず、昔から付いている人だけにそのまま支給されている。
こういう状態です。一つひとつを見ると、「昔からそうしているから」「前任者から引き継いだ計算だから」
「本人も何も言ってこないから」で流れてしまいます。
しかし、規程と給与計算を並べて見ると、会社が決めたルールと実際の運用が合っていないという問題がはっきり
します。
残業代の計算でもズレは起こります
特に確認したいのが、残業代の計算です。
給与ソフトに登録されている時間単価を、そのまま毎月使っている会社も多いと思います。
ところが、基本給が変わった、手当が増えた、手当の名称や支給条件が変わった。
所定労働時間が変わった。こうした変更があったのに、給与ソフト側の設定だけ昔のまま。
すると、給与明細だけを眺めていても、一見それらしい金額が出てしまいます。
問題は、その数字の根拠が、現在の賃金規程や労働条件と一致しているかです。
給与ソフトが計算しているから正しい、とは限りません。
ソフトは、登録された設定どおりに計算しているだけです。
最初の設定が違えば、毎月きれいに同じ間違いを繰り返します。
欠勤控除も会社ごとに計算方法が違います
「欠勤したから給与を引いた」ここまでは分かります。では、その控除額はどうやって計算していますか。
基本給だけを基礎にするのか。どの手当を含めるのか、月の所定労働日数で割るのか。年間平均の所定労働日数を
使うのか。会社によって規程の定め方は異なります。
ところが「昔からこの計算式です」という理由だけで処理されているケースがあります。
規程にはAという計算方法が書いてある。給与ソフトではBという計算方法になっている。
こうなると、どちらが会社の正式なルールなのか分からなくなります。
これも、規程だけ、給与計算だけを見ていると気づきにくい部分です。
「手当が多い会社」は特に一度確認してほしい
職務手当・資格手当・役職手当・調整手当・皆勤手当・業務手当・住宅手当・・・。手当が増えてくると、
給与計算は一気に複雑になります。さらに厄介なのが、「この手当、何のために払っていますか?」
と聞いても、誰もはっきり説明できない状態です。
賃金台帳には毎月載っている。しかし賃金規程には書いていない。
あるいは規程には書いてあるが、現在の運用とは支給条件が違う。
こうした手当を何年もそのままにしていると、給与計算を変更したいとき、手当を廃止したいとき、
従業員から説明を求められたとき、急に話が難しくなります。
だから私は、手当は単に「いくら払っているか」だけではなく、なぜ払っているのか。誰に払うのか。
規程ではどう書いているのか。給与計算ではどう処理しているのか。ここまでセットで見る必要があると考えています。
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一番怖いのは「全員同じ方法で計算しているから大丈夫」
給与計算の間違いというと、「一人だけ入力を間違えた」というミスをイメージしがちです。
もちろん、それもあります。
ただ、会社にとって影響が大きいのは、計算ルールそのものが間違っているケースです。
一人だけ間違えるのではありません。
同じ設定で何十人も計算していれば、何十人分も同じズレが発生します。
しかも毎月です。半年、1年、2年と続けば、金額も大きくなります。
反対に、会社が必要以上に支給していることもあります。「給与計算のチェック=未払い賃金を探す作業」
ではありません。会社側の過払い、不要な手当、古い計算設定などが見つかることもあります。
就業規則を作っただけでは終わりません
就業規則や賃金規程を整備すると、それだけで少し安心してしまいます。
しかし、本当に大事なのは、その規程どおりに毎月運用されているかです。
立派な賃金規程を作っても、給与計算が違っていれば意味がありません。
反対に、給与計算を丁寧にしていても、その根拠となる規程が曖昧なら、担当者が変わった瞬間に計算方法が
変わることがあります。だから、規程を見る人。勤怠を見る人。給与計算をする人。
これを完全に別々に考えない方がいいと私は思っています。
全部つながっているからです。
給与計算のセカンドオピニオンで確認できること
「今の給与計算、本当に合っているのか一度だけ確認してほしい」という会社には、給与計算セカンドオピニオンという方法があります。
毎月の給与計算をすべて外注する必要はありません。
現在の賃金規程、給与台帳、勤怠データ、給与計算方法などを確認し、規程とのズレがないか。
残業代の計算方法に問題がないか。手当の設定は整合しているか。控除方法に不自然なところがないか。
といった部分を第三者の目で確認します。
自社で毎月同じ処理をしていると、その計算方法そのものを疑う機会はなかなかありません。
だからこそ、一度外から見る意味があります。
規程・勤怠・給与計算まで広く確認するなら労務監査
給与だけではなく、就業規則、賃金規程、雇用契約書、勤怠管理、残業時間、年次有給休暇、
給与計算までまとめて確認したい会社には、労務監査があります。
「何となく問題がありそうだけれど、どこから手を付けたらいいか分からない」
という状態であれば、部分的に直すより、いったん全体を見た方が早いこともあります。
給与計算のズレが、実は雇用契約書から始まっている。勤怠の問題だと思っていたら、賃金規程にも原因があった。
そんなこともあります。
毎月確認しながら整えていくなら月次顧問
一度確認して終わりではなく、昇給した。新しい手当を作った。勤務時間を変更した。役職者が増えた。
短時間正社員を導入した。
こうした変化が多い会社では、毎月確認しながら運用していく方が向いています。
制度を変更したら、規程も変わる。
規程を変えたら、雇用契約書や給与計算にも影響する。
ここをバラバラに直していると、またどこかでズレます。
月次顧問では、問題が起きてから修正するだけではなく、会社のルールと実際の運用を合わせ続ける
というところまで見ていきます。
給与明細が毎月出ていることと、給与計算が正しいことは別です
給与計算は毎月締切があります。
振込日までに終わらせなければならない。
だから、どうしても「今月も無事に給与を出せた」で終わりがちです。
でも、本当に一度確認してほしいのは、その計算が、会社の規程と合っていますか?
ということです。
賃金規程・雇用契約書・勤怠・給与計算これらを別々に見るのではなく、一度横に並べてみてください。
意外な矛盾が見つかるかもしれません。今の給与計算を一度チェックしてほしい、規程と給与計算が合っているか
見てほしい、給与だけでなく労務管理全体を確認したいという企業様については、給与計算セカンドオピニオン、
労務監査、月次顧問という形で対応しています。
毎月やっている計算だからこそ、一度立ち止まって確認してみる価値があります。
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