ブログ

【労務】新人は30分前に来て掃除するのが当たり前。本当に無給でいいですか?

2026年09月20日 07:21

私がサラリーマン時代新入社員だったころ、始業時刻の30分前には必ず出社して、職場の掃除を

していました。もちろん、その30分に給与は出ません。

当時は、新人なんだから早く来るのは当たり前。掃除くらいするものだ。という雰囲気でした。

私自身も、それが普通だと思っていました。

しかし、社会保険労務士となった今、同じ話を聞けば真っ先に確認します。

その30分、本当に無給でいいのでしょうか。


労働時間に当たるかどうかは、「会社の始業時刻が何時になっているか」だけで決まりません。

使用者の指揮命令下に置かれている時間かどうか、実際の働き方から判断されます。

使用者から明示的に指示されている場合だけでなく、実質的にその行為をせざるを得ない状況に置かれている場合も

問題になります。

厚生労働省も、使用者の指示による業務に必要な準備行為や、業務終了後の清掃などについて、労働時間となる場合が

あることを示しています。「自主的に早く来ているだけ」なら話は違います

例えば社員が自分の意思で30分早く会社へ来て、コーヒーを飲む。喫煙をする。資格の勉強をする。

それだけなら、その時間が当然すべて労働時間になるわけではありません。

しかし、「新人は30分前には来るものだ」と上司から言われている。30分前に来なければ注意される。

出社したら掃除することになっている。新人なので掃除を断れる雰囲気ではない。

上司もその状況を当然のこととして認識している。こうなれば話は違います。

形式上は「自主的」でも、実際には会社から義務付けられているのであれば、労働時間に当たる可能性があります。

そして会社が本当に怖いのは、在職中に文句を言われることだけではありません

むしろ注意したいのは、退職した後です。

在職中は、会社と揉めたくない・上司に言いにくい・みんなやっているから仕方ないと思って何も言わなかった

社員が、退職したあとで、「そういえば毎日30分早く来て掃除させられていました。給料は一円も出ていません」

と労働基準監督署へ相談・申告することがあります。


対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問

秋山社会保険労務士事務所

https://akiyamasr55.com

秋山社会保険労務士事務所の給与計算セカンドオピニオン

https://akiyamasr55.com/kyuuyokeisan

秋山社会保険労務士事務所の労務健康診断

https://akiyamasr55.com/roumukansa

退職済みであっても、労働基準法違反と考えられる事実について労働基準監督署へ申告することは可能です。

申告を契機として調査が行われ、法違反が認められれば是正指導等につながることがあります。

社長からすれば、「本人は働いている間、一度もそんなこと言わなかった」と言いたくなるかもしれません。

しかし、在職中に本人から異議が出なかったことと、その処理が適正だったことは別問題です。

ここは非常に重要です。30分を甘く見ないでください

例えば、毎日30分。月20日勤務なら、1か月で10時間。1年間なら約120時間です。

それが一人ではなく、新人5人、10人、20人と続いていたらどうでしょう。

さらに、それが今年だけではなく何年も続いていたらどうでしょう。

現在、賃金請求権は法律上5年とされつつ、当分の間は3年とする経過措置が設けられています。時間外・休日労働等の

割増賃金も対象です。


つまり、「たった30分の掃除」と思っていたものが、退職者から指摘されたことをきっかけに、過去の勤怠と給与を

さかのぼって確認する話になる可能性があります。しかも問題は、その退職者一人で終わるとは限りません。

その人だけが30分前に掃除していたのでしょうか。同じ部署の新人もしていなかったでしょうか。

別の営業所でも同じ運用をしていないでしょうか。歴代の新人全員がやっていなかったでしょうか。

一人の申告をきっかけに、「では、ほかの従業員はどうだったのか」という確認が必要になることがあります。

この状態になってから会社が、昔のタイムカードを探す。賃金台帳を確認する。誰がいつ掃除していたか調べる。

過去の給与を再計算する。社員へ事情を説明する。となれば、金銭だけでなく、経営者や総務担当者の時間まで相当

取られます。

在職中は何も言わなかった社員が、退職後に労基署へ。そこで初めて会社が「30分」の重さに気づく。

そうなる前に確認していただきたいのです。私が気になるのは「掃除30分」だけではありません

始業前清掃が無給になっている会社を見ると、私はほかの時間も確認したくなります。

例えば、始業前の朝礼・申し送り・パソコンの立ち上げ・制服への着替え・開店準備・車両点検・始業前のメール確認
・終業後の日報作成・レジ締め・片付け・翌日の準備・終業後の清掃こうした時間です。

始業は9時となっている。しかし8時40分から朝礼をしている。18時終業になっている。

しかし18時に打刻してから日報を書いている。そんなことはないでしょうか。

問題なのは、会社が把握している労働時間と、実際に社員が働いている時間が一致しているかです。

「昔からみんなやっている」は安全確認になりません


私自身、新入社員だったころ、始業30分前の掃除を普通だと思っていました。

おそらく当時の先輩社員も、「自分たちも新人のころやった」と思っていたのでしょう。

こうして社内慣行は何年も続いていきます。

新人は30分前に来る。朝礼は始業前、掃除は自主的、着替えてからタイムカードを打つ、打刻してから片付ける。

誰も疑問を持たないまま続いている。

しかし、「昔から続いている」と「適正な労務管理である」は全く別です。

むしろ昔から続いているルールこそ、一度確認してください。始業前30分が見つかったら、給与計算まで確認する

必要があります。

始業前の時間が労働時間に当たるのであれば、その時間が勤怠へ反映されているか。給与へ反映されているか。

1日・1週間の労働時間はどうなるか。法定労働時間を超えていないか。割増賃金が必要な時間はないか。

給与計算上の時間数と実際の勤怠が一致しているか。ここまで確認する必要があります。

なお、30分が労働時間になったからといって、その30分すべてが直ちに時間外割増の対象になるわけではありません。

まず賃金支払いの対象となる労働時間かを確認し、その結果として法定労働時間を超える部分について割増賃金の問題を検討します。タイムカードがあるから安心、ではありません例えば、8時30分から掃除開始。8時55分にタイムカードを

打刻。9時始業。この会社の勤怠データだけを見れば、8時30分から8時55分までの掃除は存在しないことになります。

だからこそ私は、タイムカードだけ。賃金台帳だけ。就業規則だけを見るのではなく、実際に何時から、何をしている

のかまで確認することが重要だと考えています。

社長、一度社員の「始業前」と「終業後」を見てください。朝、最初の社員は何時に来ていますか。

その社員は何をしていますか。掃除していませんか。朝礼していませんか。パソコンを立ち上げていませんか。

開店準備していませんか。そして夕方タイムカードを打ったあと、日報を書いていませんか。

片付けをしていませんか、翌日の準備をしていませんか、その時間は給与に反映されていますか。

一度確認してみてください。「うちは9時から18時です」ではなく、本当に9時から18時なのか。

ここを見る必要があります。退職した社員に労基署へ駆け込まれてから確認するのでは遅いです。

社員が在職している今、何も揉めていない今、だから確認できることがあります、問題が表面化してから、

何年分もの勤怠を確認する、給与を再計算する、元社員へ説明する、ほかの社員についても確認する。

そうなる前に、一度、会社の労働時間管理を点検してみませんか。


対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問

秋山社会保険労務士事務所

https://akiyamasr55.com

秋山社会保険労務士事務所の給与計算セカンドオピニオン

https://akiyamasr55.com/kyuuyokeisan

秋山社会保険労務士事務所の労務健康診断

https://akiyamasr55.com/roumukansa


秋山社会保険労務士事務所では、勤怠データ、給与台帳、雇用契約書、賃金規程、実際の勤務方法などを確認し、

勤怠管理と給与計算が実態に合っているかという視点から労務管理の確認を行っています。

「始業前の時間が気になる」「残業時間の集計が合っているか確認したい」「給与計算と勤怠が一致しているか見て

ほしい」「昔から続いている勤務ルールを一度整理したい」といったご相談にも対応しています。

私自身、新入社員だったころ、始業30分前に出社して、無給で掃除をしていました。

だからこそ経営者の皆様にお伝えしたいのです。

御社にも、社員全員が「昔からこうだから」と疑問を持たず続けている30分はありませんか。

その30分。今は誰も何も言わないかもしれません。しかし、退職したあとに「あの時間、給料出てませんでしたよね」と言われてからでは、確認する範囲も会社の負担も大きくなります。

社員から指摘される前に。労働基準監督署から確認される前に。

一度、御社の「本当の始業時刻」と「本当の終業時刻」を確認してみませんか。

兵庫・大阪を中心に、オンラインで全国対応しております。

勤怠管理、給与計算、労務監査等については、秋山社会保険労務士事務所までご相談ください。


対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問

秋山社会保険労務士事務所

https://akiyamasr55.com

秋山社会保険労務士事務所の給与計算セカンドオピニオン

https://akiyamasr55.com/kyuuyokeisan

秋山社会保険労務士事務所の労務健康診断

https://akiyamasr55.com/roumukansa