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【労務】役職者より若手社員の方が時間単価が高い。

2026年09月28日 08:42

対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

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給与データを確認していると、たまにこんなことがあります。役職者より、入社して間もない若手社員の方が

時間単価が高い。これだけ聞くと、「それはおかしい」と思われるかもしれません。

しかし、必ずしもおかしいとは限りません。

ジョブ型雇用や職務給を採用している会社であれば、年齢や勤続年数、役職だけで給与が決まるわけではありません。

専門性が高い・採用市場で希少価値が高い・会社にとって重要な職務を担っている・そのような理由で、若手社員の

賃金が役職者より高くなることは十分あり得ます。問題はそこではありません。

その賃金差が「会社が意図して作ったものなのか」、それとも「気付かないうちにそうなっていたのか」です。

ここは、会社経営にとって大きな違いです。

「なぜこの人の方が高いのですか?」に答えられますか

ある社員から、「なぜ私は主任なのに、入社2年目の社員より時間単価が低いのですか?」

と聞かれたら、どう答えますか。「そういう給与になっているから」では、社員は納得しません。

一方で、「この職種は市場賃金が高いから」「この資格と専門業務に対して職務給を設定しているから」

「役職ではなく職務内容と責任範囲で賃金を決めているから」と説明できるのであれば、それは会社として意図した

賃金制度です。

ところが実際には、理由を説明できない賃金差が発生している会社があります。

最低賃金が上がるたび、若手だけ給与を上げていませんか

典型的なのが最低賃金改定です、若手社員の給与が最低賃金に近づいた。だから月給を上げる、翌年も最低賃金が上がった、また若手社員を上げる。さらに翌年も上げる。その一方で、中堅社員や役職者の給与はほとんど変わっていない。

これを数年繰り返すと、若手社員と中堅社員の賃金差がどんどん縮まる。場合によっては、時間単価で見ると逆転する

ということも起こります。これは若手社員の給与を上げたことが悪いわけではありません。

問題は、会社全体の賃金体系を確認せず、一部だけ継ぎ足しで修正してきたことです。

月給だけ見ていても分からないことがあります

例えば、Aさん 主任 月給28万円 Bさん 若手社員 月給26万円

月給だけ見ると、「主任の方が高い」となります。

しかし、所定労働時間が違う。役職手当の中身が違う。固定残業代が含まれている。

年間休日数が違う。こうした条件を時間単価に直すと、見え方が変わることがあります。

つまり、月給額の大小だけ見ていても、賃金制度のバランスは分かりません。


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本当に見るべきなのは「逆転しているか」ではありません

私は、「若手の方が高いからダメです」と言いたいわけではありません。

見るべきなのは、会社の意図どおりの賃金になっているかです。

例えば、ジョブ型雇用として意図的に差をつけている。専門職について市場相場を反映している。

責任範囲や職務価値に応じて賃金テーブルを作っている。こうした会社であれば、役職者より若手の時間単価が

高くても説明できます。逆に、いつからこうなったのか分からない。昔からこの金額だった。

最低賃金が上がるたび、その人だけ上げてきた。前任者が決めたので理由は分からない。となるのであれば、

一度確認した方がいいでしょう。

賃金制度のズレは、給与だけの問題ではありません

賃金のバランスが崩れると、問題は給与計算だけでは済みません。

例えば役職者が、「責任だけ増えて、一般社員と給与がほとんど変わらない」と感じたらどうでしょうか。

昇進を断る・管理職になりたがらない・不満を持つ・退職を考える。このようなことにもつながります。

一方で若手社員側も、何をすれば昇給するのか分からないとなれば、将来が見えません。

つまり賃金制度は、採用、定着、昇進、評価、人材育成全部につながっています。

給与計算をしていると、賃金制度の歪みが見えることがあります

給与計算は、単に毎月の支給額を作る業務ではありません。

給与データを継続して見ていると、この人だけ時間単価が不自然に高い。役職手当をつけても一般社員との差が

ほとんどない。最低賃金改定のたびに給与体系が崩れている。残業単価が社員ごとに不自然。同じ仕事なのに給与差の

理由が説明できない。といったことに気付くことがあります。だから私は、給与計算を単なる事務作業とは考えていま

せん。給与には、その会社の労務管理の状態がかなり出ます。

社長、一度「給与一覧」を横に並べて見てください

一人ずつの給与明細を見るだけでは、気付けないことがあります。

社員全員について、月給、時間単価、役職、勤続年数、職種、手当、所定労働時間を横に並べる。

すると、会社が意図していない賃金差が見えてくることがあります。

そして一つズレが見つかれば、最低賃金は大丈夫か。残業単価は正しいか。役職手当の設計は適切か。

固定残業代は問題ないか。賃金規程と実際の支給内容は一致しているか。昇給ルールは説明できるか。

ここまで確認する必要が出てくることがあります。

「今まで問題になっていない」は、問題がない証拠ではありません

賃金制度の問題は、すぐ表面化するとは限りません。社員が不満を持っていても、会社に言わないことがあります。

そしてある日突然、辞めますとなることもあります。そのとき初めて給与を見直して、こんなに給与差がなくなって

いたのかと気付いても遅いことがあります。だからこそ、問題が起きる前に、現在の賃金体系を一度点検する。

これが大切です。

給与計算だけでなく、賃金制度そのものを点検できます

秋山社会保険労務士事務所では、現在行っている給与計算について、給与計算セカンドオピニオン

として確認することができます。

また、就業規則・賃金規程・雇用契約書・勤怠・給与計算・最低賃金・残業単価・手当・賃金体系まで含めて

確認したい場合には、労務健康診断として会社全体を点検することもできます。

給与計算を他社へ変更する必要はありません。

今の給与計算を続けながら、「今のやり方で本当に問題がないか」だけ確認することも可能です。

社長。一度、役職者と若手社員の給与を時間単価に直して並べてみてください。

もし、あれ?なんでこの人の方が高いんや?となったら、その差が会社の意図なのか。

それとも、長年の継ぎ足しで生まれた差なのか。

そこから確認してみてはいかがでしょうか。給与の数字には、会社の労務管理の歪みが出ることがあります。


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