【労務】算定基礎届、毎年届く封筒をそのまま放置していませんか?
2026年09月18日 08:37
毎年、年金事務所から算定基礎届の封筒が届く。
でも、「何を書いたらいいのか分からない」「社会保険料は毎月引き落とされているから大丈夫だろう」
「去年も出していないけど、特に何も言われなかった」「忙しいので、そのままになっている」
そんな状態になっていないでしょうか。
算定基礎届は、年金事務所から毎年届く単なる事務書類ではありません。
会社と従業員の社会保険料、健康保険の給付、そして将来の年金額にも関係する重要な届出です。
何年も放置しているのであれば、「今まで何もなかったから大丈夫」ではなく、一度きちんと確認することを
おすすめします。
算定基礎届は何のために提出するのか
健康保険・厚生年金保険では、原則として毎年7月1日現在の被保険者について、4月・5月・6月に支払われた
報酬をもとに標準報酬月額を決定します。
これが「定時決定」です。そこで会社が提出するのが算定基礎届です。
ここで決定された標準報酬月額は、原則としてその年の9月から翌年8月まで使用され、社会保険料だけでなく
保険給付などの計算の基礎にもなります。つまり、「毎月社会保険料を払っているから、算定基礎届は出さなく
ても問題ない」というものではありません。
算定基礎届を放置すると、標準報酬月額が実態と合っていない可能性があります
給与は毎年同じとは限りません。昇給した・手当が増えた・給与体系を変更した・通勤手当が変わった。
さまざまな変更が起こります。
ところが、必要な届出が適正に行われていなければ、実際に支払っている給与と社会保険上の標準報酬月額が
合っていない可能性があります。
さらに注意したいのが、算定基礎届だけではありません。固定的賃金が変動し、その後の報酬が一定の要件を
満たした場合には、算定基礎届とは別に月額変更届が必要になる場合があります。
算定基礎届を何年も放置している会社の場合、「月額変更届はちゃんと提出しているのか」
「入退社時の資格取得届・資格喪失届は大丈夫か」「賞与支払届は漏れていないか」
など、他の社会保険手続についても一度確認した方がよいケースがあります。
対応地域:全国対応
主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府
対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問
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問題は、会社の社会保険料だけではありません
標準報酬月額が間違っていれば、「会社が払う社会保険料が違っていた」「従業員の給与から控除していた社会保険
料が違っていた」という問題が生じる可能性があります。
しかし、さらに注意していただきたいことがあります。
標準報酬月額は、従業員が受け取る社会保険の給付額や年金額にも関係するということです。
例えば、健康保険の傷病手当金は、原則として支給開始日前12か月間の各標準報酬月額の平均額をもとに計算され
ます。出産手当金についても同様です。厚生年金についても、標準報酬は重要です。
老齢厚生年金だけでなく、障害厚生年金や遺族厚生年金の報酬比例部分についても、加入期間や過去の報酬等が年金
額の計算に関係します。つまり、会社側の届出が適正でなければ、単に「社会保険料を少し多く払った、少なく払った」という話だけでは済まない可能性があります。
「本来もっと給付を受けられたのでは?」と従業員から言われる可能性もあります
例えば、本来より低い標準報酬月額で処理された状態が続いていたとします。
その従業員が病気で長期間休職し、傷病手当金を受給することになった。
そこで初めて、「会社が届け出ている標準報酬月額、おかしくないですか?」という話になったらどうでしょうか。
あるいは退職後、年金を受給する段階になって過去の記録について疑問を持たれるかもしれません。
会社の届出漏れや誤った処理によって従業員に実際の損害が生じ、訂正手続などでも十分に回復できない場合には、
「会社が適正に社会保険手続きをしていれば、この損害は発生しなかった」として、会社の責任を追及され、損害
賠償を請求されるリスクも考えておかなければなりません。
もちろん、届出漏れがあったからといって、直ちに会社に損害賠償責任が発生するわけではありません。
訂正できるのか、実際にどのような損害が発生したのか、会社にどのような過失があったのかなど、個別の事情に
よって判断は異なります。しかし、会社にとって大切なのは、トラブルになってから「知らなかった」で済ませよう
とすることではなく、そもそも適正な手続きを行い、問題を起こさないことです。
「年金事務所から何も言われていない」は安全確認ではありません
「もう何年も出していないけど、特に何も言われていません」だから大丈夫。とは限りません。
後になって手続状況を確認することになれば、過去の賃金台帳、給与明細、出勤簿などを確認しながら処理を整理
しなければならないこともあります。しかも、放置期間が長くなるほど、「当時の担当者がもういない」
「給与資料がどこにあるか分からない」「なぜこの金額で処理したのか誰も説明できない」といった問題まで出てき
ます。
毎年きちんと処理しておけば短時間で終わる仕事が、数年後には大掛かりな確認作業になる。
これも立派な経営リスクです。
社会保険の手続きを適正に行うことも「企業防衛」です
企業防衛というと、就業規則を整備する・雇用契約書を作る・ハラスメント対策をする・未払い残業代を防止する。
こうした対策を思い浮かべるかもしれません。しかし、それだけではありません。
社会保険の手続きを適正に行うことも立派な企業防衛です。毎年の算定基礎届を適正に行う。
昇給・降給があれば月額変更届の要否を確認する。入退社があれば資格取得・喪失手続きを行う。
賞与を支給すれば賞与支払届を確認する。給与計算では決定された標準報酬月額に基づいて正しい社会保険料を
控除する。こうした一つひとつの処理を積み重ねることで、年金事務所から指摘されるリスクだけでなく、従業員
とのトラブルを防ぐことにもつながります。社会保険手続は、単なる「事務作業」ではありません。
会社と従業員双方を守るための労務管理の一部です。
「ちゃんとできているか分からない」なら、社労士へのアウトソーシングも一つの方法です
とはいえ、会社を経営しながら、「これは算定対象になるのか」「月額変更届も必要なのか」
「この手当は報酬に含めるのか」「いつから新しい社会保険料を控除するのか」と、社会保険制度をすべて確認
するのは簡単ではありません。特に少人数の会社では、社長や経理担当者が本業の合間に社会保険手続きを行っ
ているケースも多くあります。
そこで、社会保険手続そのものを社会保険労務士へアウトソーシングするという方法があります。
秋山社会保険労務士事務所では、算定基礎届だけでなく、入退社手続、月額変更届、賞与支払届などの社会保険・
労働保険手続や、給与計算、労務管理について継続的にサポートしています。
「算定基礎届を最後に提出したのがいつか分からない」「標準報酬月額が給与と合っているのか不安」
「社会保険料を正しく給与から控除できているか自信がない」「担当者が退職して、手続状況が分からなくなった」
「社長自身が毎回手続きをするのが負担になっている」そんな会社は、一度現在の状況を整理してみてはいかがで
しょうか。社会保険の手続きを適正に行うことも企業防衛です。
問題が起こってから過去の資料を引っ張り出すのではなく、問題が起こる前から適正な状態を維持する。
そのために、社会保険手続きを秋山社会保険労務士事務所へアウトソーシングするという選択肢もご検討ください。
対応地域:全国対応
主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府
対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問
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