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【労務】給与計算を新たに受任して気づくこと 。控除ミス、月変漏れ、未払い賃金、雇用保険未加入まで

2026年08月30日 07:54

新しく給与計算を受任すると、単に「来月の給与を計算する」だけでは済みません。

給与明細・賃金台帳・勤怠・雇用契約書・就業規則・賃金規程・社会保険の標準報酬月額。

雇用保険の加入状況・会社カレンダー。こうした資料を確認していくと、会社自身が気付いて

いなかった労務上の問題が見つかることがあります。

例えば、社会保険料の控除ミス。月額変更届の提出漏れ。残業代の計算ミス。未払い賃金。

雇用保険の加入漏れ。最低賃金割れ。

そして、

「そもそも、この会社の所定労働時間が何時間なのか誰も分からない」ということまであります。

給与計算は、毎月従業員へ振り込む金額を出すだけの仕事ではありません。会社の労務管理が正しく

設計されているかが、数字になって表れる場所です。社会保険料、本当に正しく控除できていますか

新規で給与計算を受任した際、まず確認するものの一つが社会保険料です。

例えば、標準報酬月額が変更されているのに、以前の保険料を控除している。

入社時の控除開始時期が会社のルールと合っていない。退職時の控除方法を誤っている。

介護保険料の徴収開始・終了が反映されていない。こうしたズレが見つかることがあります。

給与計算担当者からすれば、「毎月同じ金額を給与ソフトが計算しています」かもしれません。

しかし、給与ソフトが計算していることと、設定そのものが正しいことは別です。

設定を間違えていれば、給与ソフトは毎月その間違いを正確に繰り返します。

1人、1か月なら少額でも、10人。20人。50人。そして何か月、何年。となれば、修正や精算も大きな

負担になります。月額変更届、毎月確認できていますか。給与計算を引き継ぐ際、特に確認したいのが

月額変更です。昇給した。降給した。固定的賃金に変動があった。その後の報酬を確認すると月額変更の

対象になっている。

しかし、月額変更届が出ていない。こうしたケースがあります。会社側に聞くと、「算定基礎届は毎年やっています」

「月変は該当者がいたらやっています」と言われる。

そこで、「では、誰が毎月該当者を確認していますか?」と聞くと、答えが曖昧になることがあります。

月額変更は、社会保険料だけの問題ではありません。標準報酬月額は、傷病手当金などの健康保険給付にも

関係します。

高額療養費についても、所得区分によって自己負担限度額が異なります。つまり、月額変更の見落としによって、

従業員の保険料だけでなく、病気やケガをしたときの給付や医療費負担にまで影響する可能性があります。

後から従業員に、「会社が必要な手続きをしていなかったのではありませんか」と言われる状態は避けたいところです。

秋山社会保険労務士事務所では、給与計算をすべて委託するのではなく、月額変更チェックのみのご依頼も承っています。

給与計算は自社で続けたい。でも月額変更の見落としは防ぎたい。そうした会社でもご相談いただけます。

未払い残業代が見つかることもあります給与計算を引き継ぐときには、残業代の計算方法も確認します。

すると、残業単価の基礎に算入すべき賃金が入っていない。月平均所定労働時間が間違っている。

固定残業代の設計と実際の計算が合っていない。深夜割増が反映されていない。

時間外労働と休日労働の扱いが整理されていない。こうした問題が見つかることがあります。

怖いのは、今月だけ間違っているとは限らないことです。給与計算は同じ計算方法を毎月使います。

最初の設定が間違っていれば、毎月同じ未払いが発生します。1人では小さな金額でも、

従業員数・月数・年数。が増えれば、会社にとって無視できない金額になることがあります。

給与計算ミスは、将来の未払い賃金請求の種を毎月積み立てている状態になりかねません。

雇用保険に入っていない従業員が見つかることもあります。給与計算を引き継ぐと、従業員ごとの勤務時間や

契約内容を見ることになります。

そこで、「この方、雇用保険に加入していないのですか?」となることがあります。

会社では、「パートだから入らなくていいと思っていた」「勤務時間が短いから対象外だと思っていた」

「前任者がそうしていた」という認識だった。しかし、雇用保険は単に、正社員か。パートか。アルバイトか。

という名称だけで決まるものではありません。

加入要件を満たしているにもかかわらず未加入であれば、手続きの見直しが必要になる場合があります。

そして問題が表面化するのは、在職中とは限りません。退職して失業等給付を受けようとしたとき。

育児休業給付などの手続きをしようとしたとき。その段階で、「雇用保険に入っていないのですが」

となることがあります。従業員の生活に直接関わる問題です。給与計算の引継ぎは、こうした加入漏れを発見する

機会にもなります。最低賃金を下回っていることもあります「月給制だから最低賃金は大丈夫」ではありません。

月給制であっても、最低賃金との比較は必要です。

ところが新規受任時に、基本給・各種手当・所定労働時間・年間休日・勤務カレンダーを確認していくと、

「時間額に換算すると最低賃金を下回っていませんか?」となることがあります。

特に注意したいのが、何年間も給与体系を見直していない会社です。

以前は最低賃金を十分上回っていた。しかし最低賃金は上がった。給与はほとんど変わっていない。

その結果、知らないうちに最低賃金ギリギリ、あるいは最低賃金を下回る状態になっている。

こうしたこともあり得ます。

福利厚生を増やす、新しい手当を作る。その前に、法律上最低限支払わなければならない賃金を正しく支払えているか。

まずそこを確認する必要があります。一番怖いのは「所定労働時間が分からない会社」です。

給与計算を確認するとき、「残業単価は何時間で割っていますか?」と聞くことがあります。

すると、「160時間です」「170時間です」と回答される。では、「なぜ170時間なのですか?」

と聞くと、「給与ソフトにそう入っています」「昔からそうです」「前任者から引き継ぎました」となる。

これはかなり危険です。年間休日は何日なのか。年間所定労働日数はいくつなのか。

1日の所定労働時間は何時間なのか。会社カレンダーはどうなっているのか。

そこから計算した結果として月平均所定労働時間があるはずです。

それなのに、計算根拠が誰にも分からない数字を給与ソフトに入れて使い続けている。

これでは、残業代が正しいか確認できません。

さらに、所定労働時間が曖昧であれば、残業代・固定残業代・欠勤控除・遅刻早退控除・最低賃金。

さまざまな計算に影響します。これは単なる入力ミスではありません。

給与計算の設計そのものが曖昧になっている状態です。「前任者から引き継いだ」は根拠になりません

給与計算を新規受任すると、「ずっとこの方法でやっています」という言葉をよく聞きます。

しかし、昔からやっている。前任者から引き継いだ。給与ソフトがそうなっている。

これらは、正しい給与計算であることの根拠にはなりません。

さらに怖いのは、前任者も、その前任者から引き継いでいるだけ。その前任者も、何となく設定していた。

というケースです。誰も根拠を確認しないまま、間違った方法が会社の「正しい方法」として定着してしまう。

これが給与計算の怖さです。

給与計算を社労士に任せる意味は「作業代行」だけではありません

給与計算をアウトソーシングするというと、勤怠を送る。給与を計算してもらう。明細をもらう。

という事務代行を想像されるかもしれません。

しかし、給与計算には、労働時間・残業代・最低賃金・社会保険・雇用保険・月額変更・欠勤控除・各種手当。

就業規則・賃金規程。といった労務管理が全部つながっています。

だから給与計算を確認すると、会社の労務管理そのものの歪みが見えてくることがあります。

新規で給与計算を受任することは、単に来月から計算作業を代行することではありません。

これまで会社が続けてきた給与計算を、一度第三者の目で点検する機会でもあります。

給与計算のミスは、企業防衛の問題です。給与計算の間違いを、「事務担当者のミス」で済ませてはいけません。

未払い賃金があった。最低賃金を下回っていた。社会保険料を間違えていた。月額変更をしていなかった。

雇用保険に入っていなかった。従業員からすれば、「会社が間違えていた」という話です。

退職をきっかけに過去の給与明細を調べられる。未払い賃金を請求される。行政機関へ相談される。

社会保険や雇用保険の手続き漏れを指摘される。そうなれば、社長・役員・人事担当者・経理担当者が過去の

資料を集め、原因を調査し、説明し、修正することになります。

その時間も会社の損失です。給与計算を正しくすることは、従業員のためだけではありません。

会社のお金、会社の信用、経営者の時間それらを守る企業防衛でもあります。

今の給与計算、本当に一度も第三者が確認していませんか?給与計算を何年も自社で続けている。

誰も一度も計算根拠を確認していないのであれば、一度点検する価値があります。

秋山社会保険労務士事務所では、給与計算のアウトソーシングだけでなく、給与計算セカンドオピニオンも

行っています。

今の給与計算体制を変える必要はありません。現在の担当者もそのまま。給与ソフトもそのまま。

そのうえで、社会保険料の控除は正しいか。月額変更の見落としはないか。残業単価は正しいか。

未払い賃金が発生していないか。雇用保険の加入漏れはないか。最低賃金を下回っていないか。

所定労働時間の計算根拠は明確か。こうした部分を第三者の視点で確認します。

また、月額変更チェックのみのご依頼も承っています。

全部任せる必要はありません。

不安なところだけ専門家に確認してもらう方法もあります。

毎月給与が出ていることと、正しく給与計算できていることは同じではありません


問題が発覚してから過去何年分も調べる前に、従業員から指摘される前に、未払い賃金が積み上がる前に。

一度、現在の給与計算を点検してみませんか。

給与計算のアウトソーシング、給与計算セカンドオピニオン、月額変更チェックについては、秋山社会保険労務士事務所までご相談ください。



対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問

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