【労務】同業他社より給料が安い。それでも魅力的な求人票は作成できます。
2026年08月29日 07:41
「うちは同業他社より給料が安いから、人なんて来ないですよ」
社会保険労務士をしていると、こういう相談はよくあります。
確かに給料は大事です。月給25万円の会社と30万円の会社が並んでいたら、30万円の方が目立つのは当然です。
でも、求職者全員が「とにかく一円でも給料が高い会社」を探しているわけではありません。
例えば、月給30万円・年間休日105日・残業は月45時間。
一方で、月給25万円・年間休日125日・残業は月5時間程度。
この二つなら、どちらを選びますか。
答えは人によって違うはずです。
「多少給料が下がっても、ちゃんと休みたい」「前の会社で残業ばかりだったから、次は定時で帰りたい」
「子どもとの時間を増やしたい」「休日に仕事の電話がかかってくる会社はもう嫌だ」
そんな人なら、後者の会社を選ぶ可能性は十分あります。
だったら、それを求人票に書けばいいのです。
「アットホームな会社です」より数字を書いてください
求人票を見ると、「アットホームな職場です」「働きやすい環境です」「ワークライフバランスを大切にしています」
という言葉をよく見ます。でも、求職者からすると、それで実際、何時に帰れるんですか?
年間何日休めるんですか?という話です。残業が少ないなら、「残業月平均5時間」と書けばいい。
休みが多いなら、「年間休日125日」と書けばいい。休日出勤がないなら、それも立派な強みです。
有給休暇をみんな普通に取っているなら、その実績を出してもいいでしょう。
「働きやすい会社です」と会社が自分で言うより、数字を見せた方がよほど伝わります。
給料で勝てないなら、給料以外で勝負すればいい
人手不足だからといって、競合の求人を見ながら、「向こうが26万円だから、うちは27万円」
「また上げてきたから、今度は28万円」と給与額だけで競争していたら、体力のある会社にはなかなか勝てません。
しかも、採用するためだけに無理して給与を上げても、その後ずっと払うのは会社です。
会社の売上や生産性が追いつかなければ、人を採れたのに今度は人件費で苦しくなる。
それでは何をしているのか分かりません。だったら、「給料では一番じゃない。でも休める」
でもいいと思います。あるいは、「残業がほとんどない」「夜勤がない」「転勤がない」「急な休日出勤がない」
こういう条件を魅力に感じる人を採ればいいのです。
高い給料で釣って、すぐ辞められる方が困りませんか
求人票だけ良く見せて人を集めても、入社後の実態が違えば辞めます。
「月収30万円可能」と書いてあったのに、実際には皆勤手当や資格手当、残業代まで全部入れた金額だった。
「残業少なめ」と書いてあったのに、毎日1時間、2時間残っている。「休日もしっかり取れます」
と書いてあったのに、人が足りなくて休日出勤ばかり。これでは採用できても意味がありません。
むしろ、「給与は同業他社と比べて少し低いですが、その代わり残業を減らし、休日をきちんと確保しています」
と最初から分かるようにしておいた方が、会社の働き方に合う人が来る可能性があります。
応募者100人を集める必要はありません。その会社に合う人が一人来ればいいのです。
求人票は会社の労務管理がそのまま出ます
求人票を作ろうとすると、「年間休日って何日でしたっけ?」「残業時間、実際どれくらいですか?」
「この手当って誰がもらえるんですか?」という話になることがあります。
これ、実は求人票の問題だけではありません。会社自身が、自社の労働条件を把握できていないということです。
逆に、年間休日が多い。残業が少ない。有給休暇も取りやすい。勤務時間も安定している。
そういう会社なら、それ自体が採用力になります。給料が一番高くなくても構いません。
「この会社なら長く働けそう」と思ってもらえることも、立派な強みです。
「給料が安いから応募が来ない」そう決めつける前に、一度求人票を見直してみてください。
給与額以外にも、まだ書いていない会社の魅力があるかもしれません。
秋山社会保険労務士事務所では、求人票に記載する労働条件や、就業規則、労働条件通知書、労働時間・休日の
見直しなどのご相談も承っています。
給料だけで他社と勝負する求人から、自社の働き方で選ばれる求人へ。
求人を出しても人が来ないとお悩みの会社は、一度、自社の労働条件そのものを見直してみてはいかがでしょうか。
対応地域:全国対応
主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府
対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問
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