【労務】社員が肩を組んで笑っている求人写真、本当に応募者に刺さっていますか?
2026年08月26日 08:35
求人サイトを見ていると、社員が何人か肩を組んで笑っている写真と一緒に、
「アットホームな会社です」「やりがいのある仕事です」「社員同士の仲が良い職場です」
と書かれている求人をよく見かけます。
もちろん、職場の雰囲気が伝わる写真が悪いわけではありません。
ただ、仕事を探している人が本当に知りたいのは、それだけでしょうか。
私なら、年間休日は何日あるのか。残業は実際に月何時間くらいなのか。何時に出勤して、何時ごろ帰れるのか。
どんな仕事をするのか。給与はいくらなのか。こうしたことを、できるだけ具体的に求人票へ書いた方が知りたい
です。
「アットホーム」と言われても、その会社で働いたことがない人には分かりません。
「やりがいがあります」と言われても、何にやりがいを感じるかは人によって違います。
でも、年間休日125日。残業月平均5時間。土日祝休み。休日出勤は原則なし。ここまで書けば、求職者は入社後の
生活を想像できます。
仕事内容も、もう少し具体的に書いてみませんか
「一般事務」「営業職」「介護業務」これだけでは、実際に何をするのか分かりません。
一般事務でも、電話対応が中心なのか。請求書作成が中心なのか。給与計算まで担当するのか。
来客対応もあるのか。外出する仕事があるのか。会社によって全然違います。
営業職も同じです。既存顧客への訪問なのか、新規営業なのか。飛び込み営業があるのか。
ノルマがあるのか。社用車を使うのか。求人票を見た人が、「自分がこの会社に入ったら、毎日どんな仕事をする
んだろう」と想像できるくらいまで書いておく。
私はその方が、応募する側にも会社側にも親切だと思います。
採用できても、求人票と実際が違えば辞めます
求人では、「残業ほぼなし」と書いていた。でも、入社したら毎日1時間以上残業している。
「未経験者歓迎」と書いていた。でも、入社初日から仕事を丸投げされる。
「休日もしっかり取れます」と書いていた。でも、人手不足で休日出勤が当たり前になっている。
これでは、せっかく採用しても、「聞いていた話と違う」となります。
会社からすると、「最近の人はすぐ辞める」と言いたくなるかもしれません。
でも、その前に一度、求人票に書いていた条件と、実際の働き方が同じだったか確認してみてもいいのでは
ないでしょうか。
給与計算をしていても、求人票や労働条件通知書と、実際の勤務状況が少しずつズレている会社はあります。
最初は小さな違いでも、働く側にとってはその積み重ねが不信感になります。
求人票は、会社を良く見せるためだけのものではありません
求人票というと、「どう書けば応募が増えるか」ばかり考えがちです。
でも、会社を必要以上に良く見せて人を集めても、入社してから現実が分かれば意味がありません。
むしろ、給与は同業他社より少し低い。でも年間休日は多い。残業も少ない。
仕事の内容も最初から具体的に書いてある。できないことまで「できます」と書かない。
その方が、「この働き方なら自分に合いそう」と思って応募してくれる人が出てきます。
全員に良く見せる必要はありません。
自社の条件を理解したうえで、それでも働きたいと思ってくれる人に来てもらった方が、採用後のミスマッチも
減らしやすくなります。
笑顔の写真より先に、数字を確認してください
社員が肩を組み合って笑顔で写っている写真は、職場の雰囲気を伝える材料にはなります。
でも、その写真だけでは、年間何日休めるのか。毎日何時に帰れるのか。
どんな仕事をするのか。実際いくらもらえるのか。そこまでは分かりません。
だから求人票を作るときは、「アットホームな会社です」と書く前に、労働条件を数字で出せないか。
一度考えてみてください。そして、数字で出した内容は、実際の職場でも守る。
私はそこまでできて、初めて求人票が採用後の定着にもつながっていくと思います。
求人票を派手にすることより、求人票に書いたことと、入社後の現実を合わせること。
こちらの方が大切ではないでしょうか。
秋山社会保険労務士事務所では、求人票だけでなく、労働条件通知書、就業規則、労働時間、休日、
給与など、実際の労務管理についても確認しています。
「求人を出しても応募がない」「採用してもすぐ辞めてしまう」
という会社は、求人票の書き方だけでなく、求人票と実際の職場にズレがないかも一度確認してみては
いかがでしょうか。
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