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【労務】希望シフト制のアルバイト、有給休暇はいつ取ってもらえばいい?

2026年10月21日 10:26

「長年勤務しているアルバイトに、年次有給休暇が10日付与されることになりました」

ここまではよくある話です。ところが、そのアルバイトが希望シフト制だったらどうでしょうか。

「うちは本人が働きたい日を提出して、その希望をもとにシフトを組んでいます。休みたい日は最初から

シフト希望を出さないので、有給休暇を使う日がありません」

実際にシフト制を運用している会社では、こんな疑問が出てきます。

しかし、希望シフト制だから年次有給休暇を取得させなくてもよい、ということにはなりません。

厚生労働省も、シフト制で働く労働者について、一定の要件を満たせば年次有給休暇を付与しなけれ

ばならないとしています。さらに2026年6月には、シフト制労働者の年次有給休暇に関する留意事項が改正され、

年休の付与日数や取得、所定労働日数の考え方などがより明確に整理されました。

そもそも有給休暇は「働く日」を休む制度です

年次有給休暇は、単純に「給料をもらえる休日を増やす制度」ではありません。

本来働くことになっている日に年休を取得することで、その日の労働義務がなくなる制度です。厚生労働省の

シフト制に関する留意事項でも、所定労働日は労働契約によって労働義務が設定された日と整理されています。

したがって、「今月は10日だけ働きたいです」と本人が希望を出し、その10日を勤務日としてシフト確定した

場合、何も勤務予定がない別の日を後から有休扱いにして、「これで11日分の給料を払ったから有休1日消化ね」

というような考え方には注意が必要です。年休を取得する基本的な対象は、労働義務のある日だからです。

では、希望シフト制ではどうやって有休を取ってもらうのか

実務上まず考えられるのは、シフトを確定した後、その勤務予定日の一部について年休を申請してもらう方法です。

たとえば、「8月は10日勤務します」としてシフトを確定した後、「8月20日は有給休暇を取得します」と申請して

もらう。

その日は本来勤務日ですから、その労働義務を年休によって免除する、という非常に分かりやすい運用になります。

シフト制であっても、年休は原則として労働者が請求した時季に与える必要があります。


対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問

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「休みたい日は最初からシフト希望を出しません」という問題

ここが希望シフト制で一番ややこしいところです。本人からすると、「休みたい日にわざわざ勤務希望を出して、

その後有休申請する意味ある?」となります。

会社からすると、「本人が勤務希望を出してこないのに、どうやって有休を消化してもらうの?」となります。

つまり、これは単なる有休の問題ではなく、シフトの決め方そのものの問題でもあるわけです。

厚生労働省も、シフト制については、一定期間の目安となる労働日数や労働時間数、最低限勤務する日数などを

労使であらかじめ話し合って定める方法を例示しています。

例えば労働条件通知書や雇用契約書で、「1か月10日程度勤務」「毎週月・水・金曜日のうちシフトで指定する」

「月○日以上勤務」など、シフト作成の基本ルールを決めておけば、年休管理もしやすくなります。

逆に、「本人が働きたいと言った日だけ来てもらっています」

だけで何年も運用していると、年休だけでなく、所定労働日数、雇用保険、社会保険、休業手当、労働条件の明示など、

別の論点まで曖昧になっていることがあります。厚生労働省も、シフトの作成方法や通知期限、目安となる労働日数等をあらかじめ定めることを示しています。

年休が10日付与される人は「年5日」の管理にも注意

さらに重要なのがこちらです。

法定の年次有給休暇が10日以上付与される労働者については、会社は基準日から1年以内に少なくとも5日を取得

させなければなりません。

これは正社員だけではありません。要件に該当すれば、パート・アルバイトも対象です。

本人が自分から5日以上取得していれば問題ありませんが、取得していなければ、使用者が本人の意見を聴いたうえで

取得時季を指定する必要があります。

したがって、「うちは希望シフトだから有休を取るかどうかも本人任せです」では済まないケースがあります。

年休管理だけ直しても解決しない会社があります

こうしたご相談を受けたとき、私は年休の日数だけを見るのではなく、そもそも、そのアルバイトの勤務日はどう

決めているのか。

ここから確認します。シフトの提出期限は決まっているのか。いつシフトが確定するのか。

週何日・月何日程度働く契約なのか。年休を申請するときのルールは決まっているのか。

労働条件通知書と実際の働き方は一致しているのか。年次有給休暇管理簿は正しく作成されているのか。

こうした部分まで確認しないと、「有休を5日取らせれば終わり」ではないからです。

希望シフト制こそ、最初のルール作りが大切です

希望シフト制は、会社にも労働者にも使いやすい制度です。

一方で、「本人の希望で何となく勤務日を決める」「契約書には『シフトによる』としか書いていない」

「有休は本人が言ってきたら考える」という運用を長期間続けると、従業員が増えたときに一気に管理が難しく

なります。

厚生労働省も、シフト制について、単に「シフトによる」とするだけではなく、始業・終業時刻や休日、シフト

作成ルールなどを適切に定めるよう示しています。

年次有給休暇の問題が出てきたということは、会社の労務管理を見直すタイミングかもしれません。


秋山社会保険労務士事務所では、年次有給休暇管理簿の整備、希望シフト制に対応した労働条件通知書・

雇用契約書の見直し、就業規則の改訂、年休取得ルールの設計、その他労務管理全般のチェックについてご相談を

承っています。

「うちも希望シフト制だけど、有休の処理がこれで合っているのか分からない」

「アルバイトが増えて、年休管理ができなくなってきた」

「就業規則と実際のシフト運用が合っているか一度見てほしい」

という事業主様は、トラブルになる前に一度ご相談ください。

年休1日の処理だけを見るのではなく、実際の働かせ方に合わせて、雇用契約・シフト・給与計算・年休管理まで

含めて整理することが大切です。



対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問

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