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【労務】社会保険の適用拡大、もう大会社だけの話ではありません。中小企業も今から準備を

2026年10月01日 08:26

対応地域:全国対応

主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府

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「社会保険の適用拡大って、大きな会社の話でしょう?」

そう思っている中小企業も、まだ多いかもしれません。

しかし、今後は企業規模要件が段階的に縮小され、最終的には撤廃される予定です。

ただし、ここで最初に注意していただきたいことがあります。

「従業員が何人いる会社か」を、単純な在籍人数で数えるわけではありません。

現在の短時間労働者への社会保険適用拡大で、企業規模を判定する基準になるのは、

原則として厚生年金保険の被保険者数です。

現在は、1年のうち6か月以上、厚生年金保険の被保険者数が51人以上となることが見込まれる

企業等が「特定適用事業所」に該当します。

ここでいう人数には、適用拡大によって新たに加入する短時間労働者などは含めない取扱いです。

つまり、「正社員30人、パート30人で合計60人だから対象」と単純に判断するわけではありません。

まず確認すべきなのは、自社の厚生年金保険の被保険者が何人いるのかということです。

企業規模要件は今後さらに縮小されます

短時間労働者への社会保険の適用拡大は、今後さらに中小企業へ広がっていきます。

2027年10月からは36人以上。

2029年10月からは21人以上。

2032年10月からは11人以上。

2035年10月からは企業規模要件が撤廃され、10人以下の企業も対象となる予定です。

ここでいう「36人」「21人」「11人」も、単純な全従業員数ではなく、企業規模判定の基礎となる

厚生年金保険の被保険者数を意識して確認する必要があります。

ですから、「うちは従業員30人だから2027年から関係ある」「うちは20人しかいないからまだ大丈夫」

と在籍人数だけで判断するのは危険です。


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社会保険の適用拡大は「手続きの話」だけではありません

対象となる短時間労働者については、週の所定労働時間が20時間以上であることなど、

一定の加入要件があります。しかし、会社が考えるべきなのは、「資格取得届をどう出すか」

だけではありません。

例えば、今後5人のパート社員が社会保険へ加入することになったらどうでしょうか。

会社にも健康保険料・厚生年金保険料などの負担が発生します。

では、年間いくら人件費が増えるのでしょうか。

さらに、「社会保険に入りたくないので勤務時間を減らしたい」という従業員が出てきたら、

その時間を誰が埋めるのでしょうか。

新しく人を採用するのか。既存社員の勤務時間を増やすのか。

社会保険に加入してもらい、むしろ勤務時間を増やして戦力化するのか。

社会保険の適用拡大は、社会保険手続きだけではなく、人件費・採用・勤務時間・人員配置まで

含めた経営課題です。

「扶養内で働いてもらえばいい」も今までと同じではありません

さらに重要なのが、健康保険の被扶養者認定です。

2026年4月1日以降、一定の場合には、被扶養者認定について、過去の収入実績だけではなく、

労働条件通知書や雇用契約書などに記載された労働契約の内容から見込まれる年間収入を用いて判定する

取扱いが始まっています。

例えば、時給はいくらか。週何時間働く契約なのか。週何日勤務なのか。基本給や諸手当はいくらなのか。

こうした労働条件通知書等の内容から年間収入を見込み、原則として130万円未満であるかなどを確認します。

つまり、労働条件通知書の書き方が、扶養認定にも関係する時代になっています。

労働条件通知書、昔のままになっていませんか?

ここで一度、パート社員の労働条件通知書や雇用契約書を確認してみてください。

契約書では週15時間になっているのに、実際は毎週25時間程度働いている。

時給を上げたのに、書類は昔の金額のまま。

勤務日数が変わっているのに契約内容を更新していない。

手当を追加したのに書類に反映していない。

このような状態になっていないでしょうか。

これからは、

社会保険の加入判定だけでなく、被扶養者認定の面からも、労働条件通知書と実際の働き方を整合させて

おくことが重要です。

まずは「厚生年金被保険者数」を確認してください

適用拡大対策の第一歩は、

会社の厚生年金保険の被保険者数を把握することです。

そのうえで、パート・アルバイトについて、

  • 週の所定労働時間

  • 実際の勤務時間

  • 時給

  • 月額賃金

  • 現在の社会保険加入状況

  • 被扶養者かどうか

  • 労働条件通知書・雇用契約書の内容

を一覧にしてみてください。

すると、「うちはいつから企業規模要件に該当しそうか」「誰が新たに加入対象になりそうか」

「契約書と実態がズレている人はいないか」が見えてきます。

社会保険料の会社負担、試算していますか?

対象者の洗い出しができたら、次は人件費です。

仮に5人、10人の短時間労働者が新たに社会保険へ加入した場合、

年間で会社負担はいくら増えるのか。これを事前に計算しておくことが重要です。

数字が分かれば、「今のシフトを維持するのか」「勤務時間を増やして戦力化するのか」

「新規採用をどうするのか」「正社員とパートの役割をどうするのか」といった判断がしやすくなります。

適用開始直前に初めて保険料負担を知るのでは遅いのです。

従業員への説明も必要です

社会保険への加入によって、保険料負担が発生するため、短期的には手取り額が変わる人もいます。

そのため、「社会保険に入るなら勤務時間を減らしたい」という人もいれば、「加入するなら、もっと働きたい」

という人もいるでしょう。

会社は、従業員ごとの希望を確認しながら、今後の働き方を考えていく必要があります。

社会保険の適用拡大対策は、会社だけで決めれば終わる話ではありません。

中小企業が今からやっておきたいこと

社会保険の適用拡大に向けて、今から確認しておきたいのは、

厚生年金保険の被保険者数の確認

将来の加入対象者の洗い出し

社会保険料の会社負担額の試算

労働条件通知書・雇用契約書の点検

契約上の勤務時間と実態の確認

被扶養者となっている従業員の確認

勤務時間・シフト・人員配置の検討

従業員への説明準備

です。

「まだ数年先だから」ではなく、今の従業員構成のまま制度が広がったらどうなるかを一度確認しておくことが

大切です。

社会保険の適用拡大対策、会社ごとに整理しませんか?

社会保険の適用拡大は、単に従業員数だけ見ても判断できません。

厚生年金保険の被保険者数は何人なのか、パート社員は何時間働いているのか、今後何人が加入対象に

なりそうなのか、会社負担の社会保険料はいくら増えるのか、被扶養者となっている社員の労働条件通知書は

適正なのか。

ここまで見て初めて、会社への影響が分かります。

秋山社会保険労務士事務所では、

厚生年金保険の被保険者数を踏まえた適用時期の確認・短時間労働者の加入対象者の洗い出し

社会保険料の会社負担額の試算・パート・アルバイトの労働条件通知書・雇用契約書の点検

被扶養者認定を踏まえた労働条件の確認・勤務時間・シフト・人員配置の見直し・社会保険加入手続き

などのご相談を承っております。

「うちの会社はいつから対象になる?」「従業員は30人いるけど、厚生年金の被保険者は何人で数える?」

「加入対象になりそうなパートは何人いる?」「会社の社会保険料負担はいくら増える?」

そんなところからでも構いません。

社会保険の適用拡大は、もう大会社だけの話ではありません。

適用直前に慌てる前に、今のうちに会社の社会保険、人件費、雇用契約をまとめて点検してみませんか。



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