【労務】タイムカードを30分単位で丸めてもいい?
2026年10月01日 08:24
対応地域:全国対応
主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府
対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問
秋山社会保険労務士事務所
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先日、バスに乗っていたら、近くにいた女の子が勤務先の愚痴を話していました。
「うちの会社タイムカード30分単位で丸められるねん」聞くつもりはなかったんですが、職業柄どうしても耳に
入ってしまいました。「ああ、まだあるんやなあ」と・・・。
会社側からすると、昔からそうしている。給与ソフトが30分単位になっている。数分くらいなら問題ないだろう
くらいの感覚かもしれません。
でも、従業員側は意外と見ています。毎日10分、20分でも、自分が働いた時間が消えていれば気付きます。
しかも、その場では会社に言わない人も多いです。今日バスで話していた方も、会社では言わず、友人に愚痴って
いるだけかもしれません。これが一番怖いところです。
30分単位の切り捨ては基本的にできません
例えば、17時29分まで実際に仕事をしていたとします。
それを、30分単位だから17時00分までとして給与計算する。これは問題になります。
労働時間は、原則として実際に働いた時間で把握し、その時間に対して賃金を支払う必要があります。
ですので、17時01分でも、17時12分でも、17時29分でも、実際に仕事をしていたのであれば、
30分に満たないからゼロとはできません。
ただし、ここは誤解してほしくありません。
タイムカードを17時29分に押したから、必ず17時29分まで全部労働時間という意味でもありません。
17時に仕事が終わって、その後社員同士で雑談していた。私用で会社に残っていた。コーヒー片手に喫煙していた。
そういう時間まで当然に労働時間になるわけではありません。
大事なのは、「30分未満だから切る」のではなく、その時間に本当に仕事をしていたのかを見ることです。
ここをごちゃ混ぜにしている会社はかなりあります。
たった10分、20分と思っていませんか
社長からすると、「そんな細かい話で……」と思われるかもしれません。ですが、給与計算は1日だけの話では
ありません。例えば毎日20分。月20日勤務なら、1人だけでも月6時間40分です。
それが10人、20人と積み上がります。さらに1か月だけではなく、1年、2年、3年と続いていたらどうでしょうか。
「1日20分くらい」だったものが、会社全体で見ると、かなり大きな数字になることがあります。
そして、こういう話は在職中よりも、退職後に出てくることがあります。
在職中は何も言わなかった社員が、辞めた後にタイムカードや給与明細を見直して、
「これ、おかしくないですか」となる。その時に初めて会社が慌てる。これは珍しい話ではありません。
本当に怖いのは「30分丸め」だけではありません
私なら、こういう会社の給与計算を見るとき、30分丸めだけ直して終わりにはしません。
なぜなら、「なぜ30分丸めになっているのか」を見ないといけないからです。
例えば、給与ソフトの設定なのか。Excelで担当者が切り捨てているのか。
就業規則にそう書いてあるのか。昔の給与担当者から引き継いだ方法なのか。
各店舗の責任者が独自に勤怠を修正しているのか。残業申請を30分単位にしているのか。
ここを確認していくと、他の問題が見つかることもあります。
例えば、始業前に掃除をしている。終業後に片付けをしている。休憩時間中に電話番をしている。
固定残業代を払っているので残業時間をきちんと見ていない。賃金規程にない手当を払っている。
雇用契約書の給与と実際の給与が違う。昇給したのに社会保険の月額変更を確認していない。
最低賃金を下回っている社員がいる。こんなことが、給与計算を見ていると出てきます。
給与計算というのは、単に「基本給+残業代-社会保険料・税金」を計算する仕事ではありません。
その数字の後ろにある、勤怠、雇用契約書、就業規則、賃金規程、社会保険、全部つながっています。
対応地域:全国対応
主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府
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「担当者に任せているから大丈夫」が一番怖い
給与計算担当者が悪い、という話ではありません。
むしろ、担当者自身も、前任者からこう教えてもらったからというだけで処理しているケースがあります。
その前任者も、さらに前の担当者からそう教えられている。そうやって、誰も根拠を確認しないまま10年くらい
続いている。給与計算では、こういうことがあります。
だから、今まで何も言われていないは、正しい証拠にはなりません。
給与計算を全部外注しなくても、一度チェックする方法があります
弊所では、現在の給与計算を第三者の目で確認する「給与計算セカンドオピニオン」という形でも対応しています。
今使っている給与ソフトを変える必要もありません。
今の担当者を外す必要もありません。
例えば、タイムカード、出勤簿、賃金台帳、雇用契約書、就業規則、賃金規程、などを確認して、ここは問題ない。
ここは直した方がいい。この部分は給与計算ではなく就業規則から直した方がいいと整理します。
自社で給与計算を続けたい会社には、こういう方法もあります。
給与だけではなく会社全体を見てほしい場合は労務監査
一方で、給与計算だけじゃなく、一回全部見てほしいという会社様もあります。
その場合は、労務監査という形で、勤怠管理、雇用契約書、就業規則、賃金規程、給与計算、社会保険、
を横断して確認します。給与計算だけ正しくても、雇用契約書が間違っていたら問題は残ります。
就業規則だけ立派でも、実際の運用が違えば意味がありません。
会社の書類と実態が一致しているかを見る。これが大事です。
さらに言えば、給与計算は毎月見るからこそ分かることがあります
一度の監査で分かることもありますが、毎月見ないと分からないこともあります。
例えば、今月昇給した。勤務時間が変わった。手当が増えた。社員が社会保険に加入した。
育休から復帰した。残業時間が急に増えた。最低賃金が改定された。
こういう変化は毎月起こります。ですので、弊所では月次顧問契約や給与計算の受託の中で、こうした変化も見て
います。給与明細を作るだけではなく、「この社員、今月給与変わっていますね」
「この手当は規程にありましたか」「この勤務時間変更、社会保険も確認した方がいいですね」
といったところまで見ていく。私は、これが社労士が給与計算をする意味の一つだと思っています。
バスの中で愚痴られる前に確認しておいた方がいい
今日バスで聞いた話も、会社の社長は知らないと思います。
もしかしたら総務担当者も、「社員がそんな不満を持っている」とは思っていないかもしれません。
でも、従業員は見ています。給与は、会社が従業員に渡すものの中でも、一番数字がはっきりしているものです。
そこに不信感が出ると、「この会社、大丈夫かな」につながります。
そして退職した後に、「一度ちゃんと調べてみよう」となることもあります。
そうなる前に、一度確認しておいた方がいい。タイムカードを15分、30分単位で処理している。
給与計算を前任者から引き継いだまま続けている。Excelの計算式を誰も説明できない。
手当が多く、支給条件も曖昧。固定残業代を使っている。
就業規則や賃金規程を何年も見直していない。一つでも心当たりがある会社は、一度給与計算を見直してみてください。
「給与計算だけ確認してほしい」であれば給与計算セカンドオピニオン。会社全体を一度見てほしい」であれば労務監査。「毎月継続して見てほしい」であれば月次顧問・給与計算受託。問題が起きてから資料をひっくり返すより、
何も起きていないときに確認しておく方が、圧倒的に楽です。
今日、バスの中で聞いた一言。会社側からすると小さな「30分丸め」でも、従業員側ではちゃんと不満になっていました。御社の給与計算は、大丈夫でしょうか。
対応地域:全国対応
主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府
対応方法:チャットワーク、メール、オンライン面談、電話、訪問
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