【労務】人を大切にする会社ほど、モンスター社員を放置してはいけません。就業規則は会社と真面目な従業員を守るためにあります
2026年09月19日 06:31
従業員を大切にしましょう。働きやすい会社には、いい人材が集まります。
社労士から、このような話を聞いたことがある経営者の方も多いのではないでしょうか。
私も、従業員を大切にすることは重要だと考えています。
労働時間を適正に管理する。年次有給休暇を取得しやすくする。ハラスメントのない職場をつくる。
育児や介護と仕事を両立できる環境を整える。納得できる労働条件を提示する。
こうした取り組みは、従業員の定着にもつながります。しかし、ここで一つ考えていただきたいことがあります。
すべての従業員を、何があっても守り続けなければならないのでしょうか。
中には、会社がどれだけ職場環境を整えても、その環境を壊してしまう従業員がいることもあります。
「人を大切にする」と「問題行動を放置する」は違います
例えば、何度注意しても無断遅刻・欠勤を繰り返す。上司の業務指示に従わない。
同僚に暴言を吐く。新人を執拗に攻撃する。会社や同僚の悪口を社内外で言い続ける。
根拠のない噂を広め、職場の人間関係を壊す。顧客に対して不適切な対応を繰り返す。
会社のルールを守らないにもかかわらず、自分の権利だけは強く主張する。
こうした問題行動まで、「従業員を大切にしないといけないから」と放置してしまえば、どうなるでしょうか。
困るのは経営者だけではありません。一番迷惑を受けるのは、真面目に働いている他の従業員です。
モンスター社員を放置すると、いい社員から辞めていくことがあります
真面目な従業員からすると、なぜあの人だけ許されるのか・ルールを守っている自分が馬鹿らしい・
会社は何もしてくれないとなります。
問題社員本人を守っているつもりが、結果として真面目な従業員を粗末に扱っていることになりかねません。
以前の記事でも書きましたが、採用には多くのお金をかける一方、従業員の定着には十分な費用をかけていない
会社があります。せっかく採用し、教育し、仕事を覚えてもらった優秀な従業員が、たった一人の問題行動を放置
したことで退職する。そんな事態になれば、会社にとって大きな損失です。
「人を大切にする会社」を目指すのであれば、問題行動から真面目な従業員を守ることも、人を大切にすることの
一つではないでしょうか。
秋山社会保険労務士事務所の就業規則
https://akiyamasr55.com/syuugyoukisoku
ただし、気に入らない社員を簡単に処分できるわけではありません
ここで注意が必要です。社長が、態度が気に入らない、反抗的だから辞めさせたいと思っただけで、自由に懲戒処分
や解雇ができるわけではありません。問題となっている具体的な行為を確認し、注意や指導を行い、必要に応じて記録
を残し、行為の内容や程度に応じた対応を考える必要があります。
そして、その際に非常に重要になるものの一つが、就業規則です。
御社の就業規則、問題社員に対応できる内容になっていますか?
就業規則を作ったのが20年前。インターネットから拾ってきたひな形をそのまま使用している。
懲戒規定が数行しかない。ハラスメント、SNS、情報管理、顧客への迷惑行為など、現在起こり得る問題に対応してい
ない。このような会社は少なくありません。しかし、いざ問題が起きてから就業規則を開いてみると、
「該当する規定がない」ということがあります。普段は就業規則など読まないかもしれません。
しかし、労務トラブルが起きたときには、その内容が非常に重要になります。
就業規則は、従業員を縛るためだけのものではありません
就業規則というと、会社が従業員を締め付けるためのルールという印象を持つ方もいるかもしれません。
私はそうは考えていません。適切な就業規則は、会社を守る。
そして同時に、真面目に働く従業員を守る。そのためのルールでもあります。
何をしてはいけないのか。違反した場合にどのような対応があり得るのか。
相談先はどこなのか。会社はどのような職場秩序を求めているのか。
これを明確にすることは、問題行動の抑止にもつながります。
問題社員が出てから就業規則を確認するのでは遅いことがあります
労務相談をしていると、「こういう社員がいるのですが、懲戒できますか」
「退職させることはできますか」という相談があります。その際に就業規則を確認すると、
そもそも規定が不十分だったということがあります。問題が発生してから、「この条文も必要だった」
「この行為も禁止しておけばよかった」と思っても、すぐに過去へさかのぼって解決できるわけではありません。
だからこそ、何も起きていない平時に就業規則を点検しておくことが重要です。
「人を大切にする会社」だからこそ、ルールを整備してください
優しい会社と、何でも許す会社は違います。従業員の話を聞く。働きやすい環境をつくる。
適切な待遇を用意する。一方で、守るべきルールは守ってもらう。問題行動があれば指導する。
改善されなければ、就業規則に基づいて適切に対応する。この両方が必要です。
問題行動をする一人を放置した結果、真面目な従業員が何人も辞めてしまっては、本末転倒です。
御社の就業規則、一度確認してみませんか?
秋山社会保険労務士事務所では、既存の就業規則について、現在の法令に合っているかだけでなく、実際の会社
運営や労務トラブルに対応できる内容になっているかという視点から確認・改訂を行っています。
特に、「懲戒規定が昔のまま」「問題社員への対応に困った経験がある」「ハラスメントやSNSなど、新しい問題に
規定が追いついていない」「ひな形を使って作ったので、自社に合っているのか分からない」という会社は、
一度点検してみてください。
就業規則は、問題が起きてから慌てて読むものではありません。
会社を守るため。真面目に働いている従業員を守るため。
何も起きていない今のうちに、使える就業規則へ改訂しておきませんか。
秋山社会保険労務士事務所の就業規則
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