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【労務】あなたがされて嫌なこと、どうして部下にするのですか?

2026年08月23日 18:42

「みんなの前で怒鳴られる」「失敗するたびに、人格まで否定される」

「仕事が終わったあとに、長時間説教される」「無理矢理飲み会に参加させる」

もし、自分が上司からこんなことをされたらどうでしょうか。

おそらく、多くの人が「嫌だ」と感じるはずです。

ところが不思議なもので、自分が上司や経営者という立場になると、同じようなことを

部下にしてしまう人がいます。

あなたがされて嫌なことを、どうして部下にはしてしまうのでしょうか。

「昔はこれくらい普通だった」は理由にならない

管理職の方と話をしていると、「自分たちの若いころはもっと厳しかった」

「昔は怒鳴られて仕事を覚えた」「これくらいでへこたれていたら仕事にならない」と

いう話を聞くことがあります。

確かに、昔の職場では今より厳しい指導が一般的だった会社もあるでしょう。

しかし、自分が嫌だったことを、次の世代にも同じようにする必要はありません。

「自分もされたから」は、「自分もする」は理由にはならないのです。

むしろ、自分がされて嫌だった経験があるのであれば、「部下には同じ思いをさせないようにしよう」

と考えることもできるはずです。

部下を指導すること自体が悪いわけではありません

ここで誤解してほしくないのは、部下を厳しく指導してはいけない、という話ではありません。

仕事ですから、注意しなければならない場面はあります。ミスを繰り返す。ルールを守らない。

お客様に迷惑をかける。安全上危険な行動をする。

こうした場合には、会社としてきちんと指導する必要があります。

部下を指導することと、部下を傷つけることは別の話です。

「なぜこのミスが起きたのか」「次からどう改善するのか」「会社として何を求めているのか」

を伝えるのが指導です。

一方で、「お前は使えない」「こんなこともできないのか」「辞めてしまえ」

といった人格を傷つけるような言葉は、仕事上必要な指導とは別物です。

「正しいことを言っている」だけでは十分ではありません

上司側からすると、「間違ったことは言っていない」と思っていることがあります。

確かに、指摘している内容そのものは正しいかもしれません。

しかし、何を言ったかだけでなく、どう伝えたかも重要です。

同じ注意でも、二人で話すのか。みんなの前で怒鳴るのか。

冷静に改善点を伝えるのか。長時間責め続けるのか。

それによって、受け取る側の負担は大きく変わります。

厚生労働省も、客観的に見て業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導は、

パワーハラスメントには該当しないとしています。

逆に言えば、「仕事の指導だから何をしてもいい」わけではありません。

部下は意外と何も言いません

経営者や管理職が気をつけなければならないのは、部下が何も言わないからといって、

問題がないとは限らないことです。「言ったらもっと怒られる」「評価を下げられるかもしれない」

「面倒な社員と思われたくない」そう考えて、何も言わずに我慢している社員もいます。

そしてある日突然、「退職します」と言われます。

経営者からすると、「なんで急に?」となります。

しかし、社員側からすると、急ではないこともあります。

少しずつ不満が積み重なり、ある日限界を超えただけかもしれません。

一人辞めれば、それで終わりではありません

社員が一人辞めれば、また求人を出さなければなりません。求人広告費がかかる。

面接をする。新人を教育する。仕事を覚えるまで周囲の社員がフォローする。

その間、現場の負担も増えます。

つまり、上司の何気ない一言が、最終的には会社の採用コストや生産性にまで影響することがあります。

「最近の若い人はすぐ辞める」で終わらせる前に、一度、会社側の接し方も振り返ってみてもよいのでは

ないでしょうか。

あなた自身がされたらどう感じるでしょうか

部下を注意するとき、一度だけ考えてみてください。「自分が同じ言い方をされたら、どう感じるだろうか」

人前で怒鳴られたら嫌ではありませんか。休日に何度も電話されたら嫌ではありませんか。

人格まで否定されたら嫌ではありませんか。仕事が終わっているのに、延々と説教されたら嫌ではありませんか。

自分が嫌だと思うのであれば、部下も同じように感じる可能性があります。

役職が上だからといって、相手の気持ちを考えなくてよくなるわけではありません。

厳しい会社と、雑に人を扱う会社は違います

会社にはルールが必要です。仕事には責任も必要です。場合によっては厳しい指導も必要でしょう。

しかし、厳しく仕事を求めることと、人を雑に扱うことは違います。

できていないことは指摘する。改善を求める。ルール違反には対応する。

それでも、人として相手を尊重する。この二つは両立できます。

管理職の言動も会社の労務管理です

ハラスメント対策というと、就業規則に規定を書いたり、相談窓口を設けたり、

研修を実施したりすることばかりに目が向きがちです。

もちろん、それらも大切です。しかし、本当に重要なのは日々の職場です。

社長がどう話すのか。管理職がどう注意するのか。部下が意見を言える雰囲気があるのか。

こうした日常の積み重ねが、会社の職場環境を作ります。

労務管理は、書類だけではありません。人と人との接し方も、立派な労務管理です。

もし、「最近社員がよく辞める」「管理職と部下のトラブルが多い」「ハラスメントと言われないか不安」

という会社があれば、就業規則だけを見るのではなく、実際の職場で何が起きているのかを一度確認して

みることをおすすめします。

秋山社会保険労務士事務所では、就業規則の整備だけでなく、労務管理や職場環境、ハラスメント対策に

関するご相談も承っております。

あなたがされて嫌なことを、部下にしていませんか。

会社を守るためにも、そして社員が安心して働ける職場を作るためにも、一度振り返ってみてはいかがでしょうか。



対応地域:全国対応
主な対応地域:尼崎市、西宮市、大阪市、伊丹市、兵庫県、大阪府
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