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【労務】社長、社員に「3年後・5年後どうなってほしいか」ちゃんと伝えていますか?

2026年08月24日 17:35

「うちの社員、何年経っても全然育たへんねん」社長から、こんな話を聞くことがあります。

もう入社して3年、仕事は覚え言われたこともちゃんとやる。

でも、「もうちょっと自分で考えて動いてほしい」「そろそろ後輩を教える側になってほしい」

「いつまでも一担当者では困る」社長としては、いろいろ思うところがあるようです。

そこで一つ聞きたいことがあります。

その社員に、「3年後にはここまでできるようになってほしい」

「5年後にはこの仕事を任せたい」と、ちゃんと伝えたことがありますか?

すると意外と、「いや、そこまでは言うてないな」となります。

それなら社員からすると、そんなこと求められているとは知りません。

という話です。

社長の頭の中だけで期待していませんか?

例えば社長の頭の中では、「今は自分が見積書を作っているけど、3年後にはあいつに任せたい」

「5年後には現場の若い社員をまとめてもらいたい」

「いずれは自分の右腕として取引先との打ち合わせにも出てもらいたい」

と考えていのに、でも本人には何も言っていない。

社員は社員で、「今任されている仕事をちゃんとやればいいんだろう」と思って働いている。

そして3年経った頃、社長が突然、「お前、いつまで言われた仕事だけやってんねん」となる。

これは社員だけの問題でしょうか。

会社側の期待を本人に伝えていなければ、社員には分かりません。

社長が頭の中で思っているだけでは、社員には伝わらないのです。

「もっと成長してほしい」では社員も困ります

社員との面談で、「もっと成長してほしい」「もう少し主体性を持ってほしい」

と言う会社があります。

しかし、これも非常に分かりにくい言葉です。

社員からすると、「具体的に何ができたら成長したことになるんですか?」となります。

例えば、「今は先輩と一緒に回っている取引先を、来年から一人で担当できるようになってほしい」

「3年後には、新しく入ってきた社員に仕事を教えられるようになってほしい」

「5年後には現場責任者として、作業だけでなく納期や人員配置まで見てほしい」

これなら分かります。社員も、「じゃあ今、自分に足りないのは何だろう」と考えることができます。

社長がやっている仕事を、いつ社員に渡しますか?

小さな会社ほど、社長が何でもやっています。

営業。

見積り。

クレーム対応。

採用。

社員教育。

現場の最終確認。

取引先との交渉。

でも社長がずっと全部やっていたら、社員はいつまで経ってもその仕事を経験できません。

社長としては、「そろそろ俺の仕事を覚えてくれよ」と思っているかもしれません。

しかし社員側からすると、一度も任されたことがない仕事を、ある日突然できるようにはなりません。

3年後に見積りを任せたいなら、今から少しずつ見積りを作らせる。

5年後に現場責任者にしたいなら、今から後輩の指導や段取りを経験させる。

将来任せたい仕事があるなら、そこから逆算して仕事を渡していく必要があります。

「育たない社員」の中には、育て方が決まっていないだけの社員もいます

もちろん、何度教えても覚えない人もいます。

本人に成長する意思がないケースもあります。

何でも会社の責任という話ではありません。

ただ、「社員が育たない」と言う前に一度、会社として、その社員をどう育てたいのか決めているか

は確認してみてもいいと思います。

誰に何を任せたいのか。

何年後にどこまでできるようになってほしいのか。

そのために今年は何を経験させるのか。

ここが何も決まっていなければ、社員教育も行き当たりばったりになります。

社員本人にも聞いてみてください

会社が一方的に、「お前は5年後、管理職になれ」と決めるだけでもうまくいきません。

本人は、「現場の仕事を極めたい」と思っているかもしれません。

「管理職より専門職として働きたい」という人もいます。

ですから、「会社としては将来こういう仕事を任せたいと思っているけど、あなた自身はどう思う?」

と聞いてみる。

それだけでも会社と社員の考えている方向が分かります。

数年後に、会社「管理職になってほしかった」

社員「そんなつもり全くありませんでした」

となるより、ずっといいでしょう。

社員が辞める前に、会社での将来を見せていますか?

社員からすると、「この会社にあと5年いたら、自分はどうなるんだろう」

ということも気になります。5年働いても同じ仕事。

給与がどう上がるか分からない。何ができれば評価されるのかも分からない。

誰が次の責任者になるのかも分からない。これでは、外に目が向いても不思議ではありません。

大げさなキャリア制度を作る必要はありません。

小さな会社なら、「3年後にはこの仕事を任せたい」「5年後にはこういう立場になってほしい」

と社長が直接話すだけでもいいのです。

社員にとって、自分が会社からどう期待されているのか分かることには意味があります。

まず一人、顔を思い浮かべてみてください

難しく考える必要はありません。今いる社員の中から一人、顔を思い浮かべてください。

そして、「この人に3年後、何を任せたいだろう?」「5年後、どんな仕事をしていてほしいだろう?」

と考えてみてください。

答えが出たら、本人に伝えてみてください。

人材育成は、立派な研修制度を作るところから始める必要はありません。

まずは社長の頭の中にある、

「この社員には、こう育ってほしい」を言葉にする。

そこからでいいのではないでしょうか。

秋山社会保険労務士事務所では、社員教育、人事評価、賃金制度、就業規則など、人材育成を含めた労務管理に

ついてご相談を承っております。「社員をどう育てればいいか分からない」「社長の頭の中だけで人事が決まっている」

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