【障害年金】子どもに障害があります。障害年金は最短で何歳から受給できますか?
2026年08月23日 18:59
子どもに障害があり、将来、障害年金を受給できる可能性があると言われました。
障害年金は何歳から受給できるのでしょうか?
障害のあるお子さんを育てているご家族にとって、将来の生活を考えるうえで非常に重要な問題です。
結論から申し上げると、20歳前に初診日がある傷病について、障害年金を最短で受給できるのは原則として
20歳からです。
日本年金機構でも、20歳前に初診日がある場合、20歳に達した時点などで一定の障害状態に該当すれば、
障害基礎年金を受給できるとしています。
18歳から障害年金をもらえるわけではありません
例えば、
生まれつき障害がある
幼少期から知的障害がある
発達障害で子どもの頃から医療機関を受診している
小学生や中学生の頃から精神疾患で治療を受けている
子どもの頃の事故や病気によって障害が残っている
といった場合でも、障害年金が18歳から支給されるわけではありません。
20歳前に初診日がある傷病について、障害認定日が20歳より前にある場合には、20歳に達した日の翌月分から
障害基礎年金を受給できる可能性があります。つまり、最短で考えると、20歳になった後から障害基礎年金の
支給対象になるということです。
「20歳になれば必ずもらえる」わけではありません
ここは非常に重要です。
20歳前から障害があるからといって、20歳になれば自動的に障害年金が支給されるわけではありません。
障害基礎年金を受給するためには、法令で定められた障害の状態に該当している必要があります。日本年金機構も、
20歳前から障害がある場合について、一定の要件と障害状態を満たした場合に障害基礎年金を受給できると案内
しています。
また、障害年金は原則として請求手続きが必要です。
20歳の誕生日を迎えれば、自動的に日本年金機構から障害年金が振り込まれる制度ではありません。障害基礎年金の
請求には、年金請求書のほか、診断書や病歴・就労状況等申立書など、ケースに応じた書類が必要になります。
障害者手帳を持っていれば障害年金も受給できますか?
これもよくある誤解です。障害者手帳と障害年金は別の制度です。
療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、身体障害者手帳などを持っているからといって、それだけで障害年金の受給が
決まるわけではありません。一方で、日本年金機構は、先天性の病気など20歳前から障害があるケースについて、
乳幼児健診や各種検査で医師等により障害が確認されている場合や、療育手帳等が交付されている場合も含めて
説明しています。したがって、「手帳があるから障害年金も必ずもらえる」という考え方ではなく、障害年金独自の
基準で受給できるかを確認する必要があります。
20歳前傷病では保険料納付要件が問題にならない場合があります
通常の障害年金では、初診日の時点における年金保険料の納付状況が重要になります。
しかし、年金制度に加入していない20歳前に初診日がある傷病による障害基礎年金については、年金への加入を
要件としていない制度となっています。そのため、「子どもだから国民年金保険料を払っていない」という理由だけで
障害年金を受給できないわけではありません。これは、20歳前傷病による障害基礎年金の大きな特徴です。
障害認定日が20歳より後になるケースもあります
「20歳前に病気になった=必ず20歳から受給」というわけでもありません。
障害認定日が20歳より後になるケースでは、障害認定日の翌月分から受給対象になる場合があります。
日本年金機構も、障害認定日に一定の障害状態にある場合には障害認定日の翌月分から受給でき、障害認定日より
後に20歳になった場合には20歳に達した日の翌月分から受給できると説明しています。
そのため、初診日はいつなのか・障害認定日はいつなのかを確認することが非常に重要です。
20歳になった時点では軽くても、その後悪化した場合は?
20歳になった時点では障害年金の等級に該当しなかったとしても、その後障害状態が重くなることがあります。
障害認定日に障害等級に該当しなかった場合でも、その後状態が悪化して一定の障害状態となった場合には、
事後重症による請求ができる場合があります。
この場合、原則として請求日の翌月分から受給することになります。
つまり、「20歳の時に対象にならなかったから、一生障害年金を受給できない」ということでもありません。
状態が変化した場合には、改めて受給可能性を確認する価値があります。
お子さんが20歳になる直前になって慌てないために
障害年金の請求では、
初診日を確認する
医療機関の受診歴を整理する
必要な診断書を準備する
これまでの日常生活状況を整理する
病歴・就労状況等申立書を作成する
など、準備に時間がかかる場合があります。請求時には診断書、受診状況等証明書、病歴・就労状況等申立書などが必要となるケースがあります。
特に幼少期から長期間にわたって医療機関を受診している場合、「最初に診てもらった病院が分からない」
「昔のカルテが残っていない」といった問題が出ることもあります。
そのため、20歳の誕生日直前になって初めて準備を始めるのではなく、少し早めに受診歴などを整理しておくことが
大切です。
「子どもに障害がある。将来の生活が心配」というご家族へ
障害年金は、お子さんの将来の生活を支える大切な制度の一つです。
ただし、「障害がある=障害年金がもらえる」「障害者手帳がある=障害年金ももらえる」「20歳になったら自動的に
もらえる」という制度ではありません。
20歳前から障害がある場合でも、
初診日
障害認定日
現在の障害状態
日常生活への支障
医療機関の受診状況
などを確認しながら請求を進めていく必要があります。
20歳前に初診日がある傷病について、障害年金を最短で受給できるのは原則20歳からです。
お子さんが20歳を迎える前に、「障害年金の対象になる可能性があるのか」「今から準備しておいた方がよいことは
あるのか」を一度確認してみませんか。
秋山社会保険労務士事務所
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