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うつ病でも障害年金を受給できる?

2026年07月11日 10:03

「うつ病で仕事を休んでいるが、障害年金の対象になるのだろうか」

「働いていたら、障害年金はもらえないのでは?」

「うつ病と診断されているものの、自分の状態で申請できるのか分からない」

このような悩みを抱えている方は少なくありません。


障害年金は、身体の障害だけを対象とする制度ではありません。

うつ病などの精神疾患によって、日常生活や仕事に大きな支障が生じている場合も、

受給の対象となる可能性があります。

ただし、うつ病と診断されているだけで、必ず障害年金を受給できるわけではありません。

審査では、病名だけでなく、日常生活や就労にどの程度の制限が生じているかが重要になります。

うつ病も障害年金の対象になります

障害年金の認定基準では、うつ病などの「気分(感情)障害」も精神の障害として認定の対象に含まれています。

精神の障害については、症状の内容、治療経過、病状の変化、日常生活の状況などを踏まえて総合的に判断されます。

そのため、うつ病により、たとえば次のような状態が続いている場合には、障害年金に該当する可能性があります。

  • 食事の準備や片付けができない

  • 入浴や着替えを何日もできない

  • 部屋の掃除や金銭管理ができない

  • 一人で外出することが難しい

  • 人と会ったり会話したりすることが強い負担になる

  • 家族から声をかけられなければ服薬できない

  • 朝起きられず、仕事を頻繁に休んでいる

  • 集中力や判断力が低下し、仕事を続けることが難しい

  • 家族の援助がなければ日常生活を維持できない

大切なのは、「つらい」「気分が落ち込む」という症状だけでなく、その症状によって生活にどのような支障が

出ているかを具体的に確認することです。

働いていたら障害年金はもらえない?

働いているという理由だけで、障害年金が必ず不支給になるわけではありません。

短時間勤務、障害者雇用、就労継続支援、家族経営の会社での勤務など、周囲から配慮や援助を受けながら

働いている方もいます。

審査では、単に「働いているか、働いていないか」だけではなく、次のような事情も考慮されます。

  • 週に何日、何時間働いているか

  • 遅刻、早退、欠勤が多くないか

  • 仕事の内容が限定されていないか

  • 同僚や上司から特別な援助を受けていないか

  • 一般社員と同じ業務や責任を負っているか

  • 仕事から帰った後や休日に何もできなくなっていないか

  • 症状悪化による休職や退職を繰り返していないか

外から見れば働けているように見えても、実際には勤務時間を大幅に減らしていたり、周囲の支援によって

何とか勤務を継続していたりするケースがあります。

そのような事情を、診断書や病歴・就労状況等申立書に正確に反映させることが重要です。

障害年金の等級

障害年金には、障害の程度に応じた等級があります。

1級

日常生活を自分一人で行うことがほぼできず、常に他人の援助が必要となるような状態です。

2級

日常生活が著しく制限され、日常生活に継続的な援助が必要となるような状態です。

国民年金加入中や20歳前に初診日がある場合は、原則として1級または2級が対象です。

3級

労働に著しい制限がある、または労働に著しい制限を加える必要がある状態です。

3級は、初診日に厚生年金へ加入していた方が対象となります。

なお、障害年金の等級は、精神障害者保健福祉手帳の等級とは別の基準で判断されます。手帳を

持っていない場合でも、障害年金を申請できる可能性があります。

うつ病で障害年金を申請するための主な要件

障害年金を受給するためには、症状の重さだけでなく、原則として次の要件を確認する必要があります。

1.初診日を確認できること

初診日とは、障害の原因となった病気について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です。

うつ病の場合、現在通院している精神科や心療内科を初めて受診した日が、必ず初診日になるとは限りません。

その前に、不眠、頭痛、食欲不振、動悸などを理由として内科を受診していた場合、その内科の受診日が

初診日となることがあります。

初診日は、受給できる障害年金の種類や保険料納付要件を判断するうえで非常に重要です。

2.保険料納付要件を満たしていること

原則として、初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの公的年金加入期間のうち、

保険料納付済期間と免除期間を合わせた期間が3分の2以上必要です。

また、一定の場合には、初診日のある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければ、

納付要件を満たせる特例もあります。

初診日が20歳前にある場合は、原則として保険料納付要件は問われません。

3.障害の状態が認定基準に該当すること

原則として、初診日から1年6か月を経過した日が「障害認定日」となります。

障害認定日に障害等級に該当していなかった場合でも、その後に症状が悪化して等級に該当するように

なれば、事後重症として請求できる可能性があります。

診断書だけでなく申立書も重要です

うつ病の障害年金申請では、医師が作成する診断書が重要な資料となります。

しかし、診察時間が短い場合や、家族に助けてもらっている状況を医師へ十分に伝えられていない場合、

実際の生活状況よりも軽く診断書に記載されることがあります。

また、本人にとっては援助を受ける生活が当たり前になっており、自分がどの程度支援されているかを

認識できていないこともあります。

自分が対象になるか分からない方へ

うつ病は、外見から生活上の困難が分かりにくい病気です。

「もっと重い人が申請する制度だと思っていた」

「働いているから無理だと思っていた」

「家族に迷惑をかけながら生活しているが、自分では普通だと思っていた」

このような理由で、申請を検討しないまま過ごしている方もいます。

障害年金は、病名だけで受給が決まる制度ではありません。一方で、入院していなければ申請できない制度でも、

まったく働けない方だけの制度でもありません。

うつ病によって日常生活や仕事に大きな支障が生じている場合は、一度、初診日や保険料納付状況、現在の

生活状態を整理してみることをおすすめします。

秋山社会保険労務士事務所では、ご本人だけでなく、ご家族からのご相談にも対応しています。

「自分の状態が障害年金の対象になるのか分からない」という段階でも構いません。申請の可能性や必要な

準備について、状況を伺いながらご案内いたします。


尼崎市、西宮市、伊丹市、大阪市周辺で障害年金でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。