【障害年金】扶養だから障害年金はもらえない?それ、誤解です
2026年09月02日 08:21
夫の扶養に入っていて、自分では年金保険料を払っていません。障害年金はもらえないですよね?
障害年金の相談をしていると、このような不安を持っている方がおられます。
しかし、配偶者の扶養に入り、国民年金の第3号被保険者になっているからといって、それだけで
障害年金を受給できなくなるわけではありません。
条件を満たしていれば、第3号被保険者の方でも障害年金を受給できる可能性があります。
第3号被保険者とは?
国民年金の第3号被保険者とは、原則として、厚生年金に加入している会社員や公務員などに扶養されている
20歳以上60歳未満の配偶者です。
第3号被保険者の期間については、本人が国民年金保険料を直接納付していなくても、年金制度上は適切に
加入している期間として扱われます。そのため、「自分で国民年金保険料を払っていないから障害年金は請求できない」
ということにはなりません。ここを勘違いされている方は少なくありません。
第3号被保険者でも障害基礎年金の対象になる可能性があります
たとえば、夫が会社員で、その扶養に入っている妻が第3号被保険者だったとします。
その期間中に病気やけがで初めて医療機関を受診し、その後、日常生活に大きな支障が残った場合には、障害基礎
年金を請求できる可能性があります。障害基礎年金には、1級・2級があります。
なお、障害基礎年金には3級はありません。
したがって、病気だから、働いていないからというだけで受給できるものではなく、障害の状態が障害等級に該当する
かどうかが重要になります。
大事なのは「扶養かどうか」だけではありません
障害年金では、「現在、誰の扶養に入っているか」だけを見て判断するわけではありません。
特に重要なのが初診日です。初診日とは、その病気やけがについて初めて医師や歯科医師の診療を受けた日のことです。
たとえば現在は第3号被保険者でも、病気の初診日が会社員として厚生年金に加入していた時期だった場合には、障害厚生年金の対象になる可能性があります。反対に、会社員として働いた経験があっても、初診日が第3号被保険者だった期間であれば、基本的には障害基礎年金を検討することになります。
つまり、「今は扶養だから障害基礎年金」と単純に決まるわけではありません。過去の年金加入歴と初診日を確認する必要があります。
「健康保険の扶養」と「国民年金第3号」は同じ意味ではありません
ここも注意が必要です。一般に「扶養に入っている」と言われますが、健康保険上の扶養・税法上の扶養・国民年金の第3号被保険者は、それぞれ別の制度です。
障害年金を考える際には、単に「夫の扶養です」という情報だけではなく、初診日にどの年金制度へ加入していたのかまで確認することが重要です。
家事ができているから障害年金は無理、とも限りません
第3号被保険者の方では、「会社で働いていないから、障害の程度をどう説明したらいいの?」という相談もあります。
障害年金では、仕事だけを見るわけではありません。特に精神疾患などでは、食事を準備できるか・掃除や洗濯ができるか買い物ができるか・金銭管理ができるか・通院や服薬管理ができるか・一人で外出できるか・家族の援助がどの程度必要かなど、実際の日常生活の状況が重要になります。「専業主婦だから判断材料がない」ということではありません。
むしろ、家族からどの程度支援を受けて生活しているのかを具体的に整理することが大切です。
「扶養だから無理」と自分で判断しないでください
障害年金は、「働いているから無理」「扶養だから無理」「保険料を自分で払っていないから無理」といった一つの事情
だけで決まる制度ではありません。初診日、年金加入歴、保険料納付要件、現在の障害状態などを確認して判断します。
特に第3号被保険者の方の場合、「自分では保険料を払っていないから対象外だと思っていた」という思い込みで、障害
年金を検討すらしていないケースがあります。それは少しもったいない話です。
第3号被保険者の障害年金についてもご相談ください
秋山社会保険労務士事務所では、障害年金のご相談を受け付けています。
「夫の扶養に入っているけれど請求できるのか」「昔は会社員だったが、初診日がいつになるのか分からない」
「病院を何か所も変わっていて初診日が分からない」「家事は何とかしているが、家族の援助がなければ生活できない」
このような場合でも、まずは状況を整理するところから始めます。
扶養に入っているという理由だけで、障害年金を諦める必要はありません。
ご自身が対象になる可能性があるのか分からない方は、お気軽にご相談ください。
秋山社会保険労務士事務所 障害年金